医師から「シンソールの注入は命に関わるため使用をやめるように」とたびたび警告されていたようだ。そして亡くなった当日、その日は奇しくも彼の誕生日だった。ヴァウジールさんは息苦しさから、近所に住むモイセス・ダ・コンセイソン・ダ・シルバさん(Moisés da Conceição da Silva)の母親に助けを求めたという。モイセスさんはこのように振り返っている。
「午前6時頃でした。ヴァウジールさんは家から這うようにして出てきたんです。そしてうちの母親の部屋の窓を叩いて『助けてくれ。死にそうだ』と言ってました。母親は目を覚ました後、彼を車に乗せて救急センターに連れて行ったんですが、受付に着くと発作を起こして倒れてしまったんです。彼は心臓発作を起こしたんだと思いますよ。」
またモイセスさんによると、ヴァウジールさんが息苦しさで病院を訪れたのはこれが初めてではなく、4か月前にも同様の症状で入院していたという。英メディア『The Sun』ではヴァウジールさんの死についてシンソール注入の可能性を指摘したが、現時点で直接の死因ははっきりとしておらず、彼の遺体は法医学研究所に送られたそうだ。
ヴァウジールさんは生前、TikTokで自身の姿を多数投稿し、その驚異的な筋肉によって170万人以上ものフォロワーを獲得していた。そして亡くなる前日の25日の動画が最後の投稿となってしまった。地元メディアによると、ヴァウジールさんは目を奪われるような外見とは裏腹に、あまり友人などもおらず他人との交流もほとんどない静かな生活を送っていたという。
画像は『userValdir Synthol Oficial 2022年5月25日付TikTok、2022年6月10日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)