家の周囲に多数のスーツケースを発見したため、盗まれたと確信したパオラさんは警察に通報した。
駆けつけたブロワード郡保安官事務所の保安官らが、民家の住所を空港のデータベースと照合すると、ジュニア・バジール(Junior Bazile、29)の自宅であることが判明した。ジュニアは同空港の小売店「パラダイス・ショップ(Paradies Shops)」で働いており、パオラさんのスーツケースが行方不明になった3月3日、シフトに入っていたことが分かった。
同店のバックヤードに設置された監視カメラの映像には、その日の午後8時過ぎ、ジュニアがパオラさんのスーツケースの中を漁っている様子が映っていた。パオラさんのスーツケースからは、MacBook、Apple Watch2台、iPad、宝石、ブランド物の洋服などが盗まれたことが明らかとなった。ジュニアが自宅に持ち帰ったとみられる盗品は、捜査が行われる前に捨てられていたが、ジュニアは重窃盗罪で逮捕された。
後日、法廷審問に姿を見せたジュニアは無実を主張した。さらに地元のニュースメディア『WPLG Local 10』の記者から窃盗について尋ねられると、彼は「あっちへ行け」とだけ答え、詳細を話すことはなかった。ジュニアは保釈金3万ドル(約470万円)を支払ったと言い、次の出廷は8月23日に予定されている。
今回の件を受けて、スピリット航空は「現在のところ、弊社の職員が関与した証拠はありませんが、5月20日にお客様へ補償金として小切手を発行いたしました」とコメントを公表した。
パオラさんは、「今回の件はグループによる犯行で、ジュニアは窃盗団の一員ではないか」と考えており、現在も捜査が進められている。
このニュースを見た人々からは、「パソコンを預け荷物に入れろって言われたら、私だったらクレームを入れるわ」「空港で働く人たちは、雇われる時に経歴の審査とかされないの?」「預け荷物にパソコンを入れるように言われて、盗まれた。怪し過ぎない?」といった声のほか、「空港の売店の従業員が、どうやって荷物を盗めたの? スピリット航空の従業員が関与していないはずがないよ」「グループでの犯行には間違いなさそう」など、パオラさんと同じ考えを持つ人もいた。
ちなみに昨年9月には、米マイアミ国際空港に勤務する所持品検査官2人が、乗客の荷物から現金を抜き取る瞬間の映像が公開され、注目を集めていた。
画像は『New York Post 「Spirit Airlines flyer tracks down her stolen luggage to airport employee’s Florida house with her pinging Apple Watch」(Broward County)(local10)(Broward Sheriff’s Office)』『Daily Express 「Footage released after Miami Airport security officers accused of stealing from luggage」(Image: Miami-Dade County)』『BBC 「Woman’s luggage turns up five months after luxury holiday」(SIAN ARMOUR)』『7NEWS Australia 「Watch: Qantas responds after ‘laughing’ baggage handlers are caught slamming down luggage」(Credit: TikTok)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)