エイデン君がモニターを指差しながら泣いていることに気付いた。
「モニター越しに『シーッ』と誰かがエイデンをなだめるような声が聞こえたのですが、夢か気のせいだと思っていました。」
しかしクレアさんが聞いたこの声は、決して気のせいではなかった。クレアさんは「数日後にまた『シーッ』という声が聞こえたのです。それはモニターのノイズによって出るような音ではなく、人が『シーッ』と言ってエイデンを静かにさせるような音だったのです。それから息子が泣き叫び始めたので部屋に行くと、とても怖がっていました」と明かした。
こうして、エイデン君はベビーモニター越しに知らない男に声をかけられていたことが発覚したのだ。クレアさんたちが使用していたベニーモニターは、自身のスマートフォンとカメラをWi-Fiで繋ぐことで映像を確認できるものだった。ベビーモニターとしてだけでなく、離れて暮らす高齢者や外出中にペットの様子を確認できる室内用監視カメラとしても利用されている。
しかし今回、このカメラが外部からハッキングされてしまったようで、何者かがこのカメラにアクセスして勝手に映像を見たりスピーカーを通して声を発することができるようになっていたのだ。
クレアさんは「すぐに気付かず、エイデンに申し訳ない気持ちでいっぱいです。モニターのプラグを抜きベッドルームでエイデンと一緒に遊んで安心させると、数週間後には再びベビーベッドで眠れるようになりました。それからそのモニターを下の階に持っていって犯人を捕まえようと待機していましたが、一晩中起きていることはできず、結局ベビーモニターは捨ててしまいました」と話している。
クレアさんはベビーモニターを設置した部屋でエイデン君を着替えさせたりしていたそうで、「モニター越しに覗き見していた人が、いったい何を見ていたのか分からないのでとても恐ろしいですよ」とコメントしていた。
なお昨年10月にも、ベビーモニター越しに聞こえた知らない男の声で子どもが深夜に目覚めるという同様のケースが発生していた。また英国消費者団体による雑誌『Which?』では、今回クレアさんが使用していたモニターの販売会社「Victure」のカメラへのアクセスが「心配するほど簡単である」と懸念を示していた。
画像は『The Mirror 2022年2月16日付「Mum fears family spied on for weeks as creepy man ‘shushes’ baby through monitor」(Image: Kennedy News and Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)