カナリーイエローのスーツに身を包み「I AM JULIAN ASSANGE(私はジュリアン・アサンジ)」と書かれた横断幕を付けた高さ3mの鳥かごの中からメガホンで呼びかけた。
「私はジュリアン・アサンジ。鳥かごに入れられたカナリアだ。もし私が炭鉱の中で有毒ガスで死んだら、炭鉱労働者が退去する合図だ。」
有毒ガスを察知したカナリアは鳴かなくなるため、かつては炭鉱労働者がカナリアを鳥かごに入れて坑道入りしていた。そのため危険が迫る前兆だという警告を「炭鉱のカナリア」と表現する。
ウエストウッドは「私は政府の腐敗と政府による法制度のゲームにより半分毒されている。私は今も警告しているが、70億の人々は一体何が起こっているのか知ることもない」と呼びかけ、抗議デモを行う人々を率先した。
翌日22日、ウエストウッドはBBCの朝の生番組にリモート出演し、司会者のヴィクトリア・ダービーシャーから「ジュリアン・アサンジがインターネットで大量の情報を流し、人々の命を危険に晒したことに何か不満があるのですか?」と問われ、嫌みたっぷりに反論した。
「あなたは、彼をコンクリートの中に閉じ込めたいんでしょ? マスコミはみんなバカで、洗脳された人達だわ。あなたもその1人なのね。予習してくるのを忘れたんじゃないの、ダーリン。」
「アサンジは檻から出されなければいけない。彼の身柄がアメリカに引き渡されたら、残りの人生をコンクリートの檻の中で過ごすことになるのよ。」
最後には「鳥かごから出してくれ!」と叫ぶも、ダービーシャーが「鳥かごから出してくれ。これが彼女の最後の言葉だと思います」と冷静に伝えてインタビューを終えた。
なおウエストウッドは、黄色いスーツを着た自分自身は鳥かごに入れられたアサンジであり、真実を伝える人を逮捕するアメリカ政府への警告だとも述べている。
画像は『Vivienne Westwood 2020年7月21日付Twitter「“I am Julian Assange, I am the canary in the cage.” – Vivienne Westwood」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)