多い月には20個の新しい腫瘍ができるという。
レイチェルさんは「神経線維腫はどこにでもできるのです。そして一度できると、消えることはありません。腫瘍ができる2日ほど前から痒くなることもあれば、何も感じないこともありますが、腫瘍が急増したのは息子を妊娠した時でした」と明かし、このように続けた。
「腫瘍は良性ですが、私の場合はがん化する可能性が60%あり、日光を浴びる外出を控えることや毎年の検査が必要です。また右目には摘出が難しい腫瘍があり、視力がほとんどないのです。」
レイチェルさんは2022年、食事をしたり歯磨きをするたびに激痛が走るようになり、口の中の腫瘍を手術で摘出していた。また足の裏の腫瘍が痛んで歩くことができないこともあり、シャワーは水圧が強いためバスタブに浸かるのを好むという。さらに一番気にしているのは顔の腫瘍で、ジロジロ見られ嫌なことを言われるため、外出を避けるようになったそうだ。
そんなレイチェルさんが現在の夫ダニエルさん(Daniel、34)と出会ったのは12年前のことで、同じ大学に通っていた。ダニエルさんは知り合って1か月後、レイチェルさんに腫瘍について質問してきたものの、自分で病気について調べて理解を示してくれたそうで、レイチェルさんはこう語っている。
「実は私にとって、ハグや性生活は痛みを伴うもので快適ではなく、そういった話題に関しては2人でしっかりと話し合いをしています。そして彼はそんな私を励まし、恥ずかしい気持ちにさせないように努力してくれるのです。」
実は2人は2016年に結婚。7歳の息子も神経線維腫症1型を患っているそうで、レイチェルさんは難病について複雑な胸のうちをこのように吐露した。
「家族にNF1の患者はいないので、私は遺伝子の突然変異で発症したのでしょう。でも息子の場合は遺伝で、すでにカフェオレ斑や腫瘍がたくさんあります。そのため息子には私の腫瘍に触れさせ、私たちは常にオープンに病気のことを話しているのです。」
「私はよく、見知らぬ人から『エムポックス(サル痘)や水疱瘡ではないか』などと質問されることがありますが、息子は私のように嫌な思いをしないで済むように願っています。私は息子について、なるべく心配しないようにしているのです。なぜなら人々が息子を受け入れられないとしたら、それは彼ら自身の問題なのですから。」
「私たちはモンスターではなく、ただ普通の人間です。それに病気は伝染しないのです! だから病気について質問する時には、思いやりを持って欲しいのです。」
なおNF1は約3000人に1人の割合で発症すると言われ、患者の30~50%は突然変異による孤発例で、レイチェルさんのように片親が異常遺伝子を持つ場合には50%の確率で遺伝するそうだ。
ちなみに今年4月には、NF1を患うトリニダード・トバゴ共和国在住の女性(42)が話題となっていた。女性の症状はレイチェルさんよりも重症で、アメリカで腫瘍の切除手術を受けたことで「自分が美しい」と感じることができるようになったという。
画像は『Bristol Live 「‘I have thousands of tumours all over my body – even having a cuddle is agony’」』『The Mirror 「Mum has thousands of tumours all over her body – both inside and out her skin」(Image: Rachel Potter/SWNS)』『tlc TikTok「Replying to @Jari Marquez955」』『Mercedes Christesen TikTok「#endnf #neurofibromatosisawareness」』『TLC Instagram「Kenny has a rare condition called Gardner syndrome and over 400」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)