泣き叫び始めた。
この叫び声を聞いて駆けつけたのは、タコベルでマネージャーをしているベッキー・アルボーさん(Becky Arbaugh)だった。ベッキーさんは「付けていたヘッドセットを投げ捨てて、外に駆け出しました」と、のちに明かしている。
そしてベッキーさんは、青ざめたマイルズ君に胸骨圧迫を行った。しばらくするとマイルズ君は再び呼吸をし始め、顔色が戻ってきた。その後、救急車が到着し、マイルズ君は小児病院「St. Christopher’s Hospital for Children」へ運ばれて必要なケアを受けた。
救急車は要請を受けてすぐに到着したが、マイルズ君は一分一秒を争う状態だったようで、救急救命士は「あなたがこの子の命を救ったんです」とベッキーさんの対応を称賛した。
勤務中にもかかわらず、ベッキーさんが瞬時に冷静な行動を取ることができたのには理由があった。数年前にベッキーさんは、自身の娘が似た状況に陥った経験があり、心肺蘇生法を知っていたからだった。
「うちの娘が幼い頃に、似たような状況になったことがあったので、ナターシャさんの気持ちが分かるんです。ナターシャさんを落ち着かせ、私も冷静でいれば、赤ちゃんが再び呼吸ができなくなるという心配は全くありませんでした。」
翌日、タコベルに電話をかけてベッキーさんに直接お礼をしたというナターシャさんは、「ベッキーさんには、これ以上ないほど感謝しています。ベッキーさんは息子の命を救ってくれたのです」と話している。
このニュースを見た人々からは、「涙が出たよ。心肺蘇生の資格を取得しようと思った」「ベッキーさんの給料を上げるべき」「ベッキーさんは何か意味があってあの場にいたんだよ」「ベッキーさんは間違いなくヒーローだね」など、冷静に対処したベッキーさんに称賛の声が相次いでいる。
ベッキーさんの活躍を耳にしたタコベルは、「ペンシルベニア州リッチボロ店に勤めるベッキーさんの行動を、非常に誇りに思っています。彼女の迅速な行動と親切心に感謝の意を示すため、現在ベッキーさんと連絡を取っています」とコメントしている。
一方で、ベッキーさん本人は謙虚な姿勢を見せており、「私は助けを必要としている母親のそばにいた、ただの母親ですよ」と語ったそうだ。その後、ベッキーさんはナターシャさんと連絡先を交換し、マイルズ君の写真や動画を受け取ったという。
ちなみに昨年11月には、15歳少女が学校で学んだばかりの心肺蘇生法を用いて、プールで溺れた3歳児を救出していた。
画像は『People.com 「Pennsylvania Taco Bell Manager Performs CPR on Baby Struggling to Breathe in Drive-Thru: ‘Saved My Son’s Life’」』『ABC7 「SoCal teen who learned CPR at school saves toddler who fell into pool on Thanksgiving」』『Ian Cassette FOX 35 X「On my flight back from Pittsburgh to Orlando,」』『New York Post 「Michigan cop saves baby who stopped breathing after pulling over Camaro speeding to hospital」(Warren PD)』『Mary Bratton Chronister Facebook「Hey peeps, Joe, Katelin and Grady will be on KARK Channel 4 at 6 and FOX-16 at 9 this evening,」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)