「10本の素晴らしい映画がノミネートされているが、作品賞を受賞するのは1本だけだ。私はそのために封筒を見なければならない。そうするよ」と話し続けた。
そして封筒を開けると、「私の目には、『オッペンハイマー』が見える」と受賞作品をあっさりと発表したのだ。
あまりにも突然の発表に会場は静まり返ったが、その後は笑いと拍手が巻き起こり、映画『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督をはじめとするスタッフやキャストが立ち上がり、ステージに向かった。
この様子を見た視聴者は驚いたようで、SNSでは「なんて、ぶざまなんだ」「ひどい仕事だ。ノミネートの紹介すらしていない」「これ以上ないほどのカオスと混乱だ」「疲れていたのでは? 彼は83歳だし」といったコメントが殺到した。
これに対しパチーノは、11日に米メディア『TMZ』に向けて声明を発表し、授賞式でのスピーチについて次のように釈明した。
「昨夜、私が作品賞発表の前にすべての作品名を挙げなかったことについて、いくつかの論争があるようだ。しかし、それは私の意図ではなく、授賞式を通して各作品にスポットがあてられたため、改めて言及させないというプロデューサーの選択だったことを明確にしたいと思う。」
そして「授賞式の一部として参加できたことを光栄に思う。この賞が授与されるため、彼らが望んだ方法に従うことを選んだ」と付け加えると、紹介されなかったノミネート作品の関係者に対してこのように謝罪した。
「ノミネートされることは、人生における大きな節目だ。それが十分に認知されないのは不快であり、傷付くことだと理解している。私は映画製作者、俳優、プロデューサーと深いかかわりを持つ者として、このことを強調したい。」
「だから私は、この見落としによって軽んじられた人々に深く共感する。だからこそ、この声明を発表する必要があると感じたのです。」
(WATCH) Al Pacino presents 'Oppenheimer' with the Oscar for Best Picture | #Oscars pic.twitter.com/H55MR2zztp
— Deadline Hollywood (@DEADLINE) March 11, 2024
画像2枚目は『Deadline Hollywood X「Al Pacino presents ‘Oppenheimer’ with the Oscar for Best Picture」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)