10人の母親全員が妊娠中にフェンタニルを使用していたことが分かり、赤ちゃんも誕生時、フェンタニルの陽性反応があったという。
しかしながら、「フェンタニルは非常に強力な合成オピオイドで、胎盤を通過して先天異常を引き起こす」ということは証明されているものの、10人の母親がいつ、どのくらいの量のフェンタニルを使用したのかなどについての情報は乏しいという。また、対象が10人と少ないうえ、母親がフェンタニルではない別の薬物を摂取していたケースもあるそうで、グリップ医師は「フェンタニルが赤ちゃんの全身性の異常を引き起こしたのかどうかについては、さらなる調査が必要」と述べている。
ちなみに10人の患者のうち1人はすでに亡くなっており、他の9人については医師らが現在も経過観察を続けている。最年長は3歳で、患者の多くが物を上手く掴むことができなかったり、歩くことが困難なため、理学療法や作業療法が必要とのことだ。また、発達が遅れていたり、話をすることができない子もいるそうで、このニュースには「子供がかわいそう」「母親は処罰されるべき」「いったいどれだけ薬物を摂取したんだ」「関連はあるだろうね」といった声があがっている。
なおアメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、同国では毎日、フェンタニルのような合成オピオイドの過剰摂取によって150人以上が死亡しているという。
画像は『WPMI 2023年12月8日付「Fentanyl exposure could be the cause of a new syndrome found in babies, ADPH says more research is needed」(WPMI)』『NBC News 2023年12月6日付「New syndrome in newborns exposed to fentanyl possibly found」(Elsevier 2023)』『New York Post 2022年12月14日付「Florida cop treated for overdose after exposure to fentanyl during traffic stop」(Tavares Police Department)』『NY Daily News 2017年11月16日付「Mother dies after cleaning up drugs from son’s suspected overdose」(Facebook)』『Arisley T Pacheco 2023年4月9日付Instagram「NEWS & Education ONLY」』のスクリーンショット、『CBS 17 2020年3月10日公開 YouTube「WATCH: Officer collapses while packing up drug evidence laced with fentanyl」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 A.C.)