「110個の卵のうち、ここ2か月間で無事に孵化したのは57匹で、残りは孵化に失敗しています。今回、双頭のカメが生き残っていたのはまさに“奇跡”です」と述べている。
興味深いことに、2つの頭は外からの刺激に対し違う反応を示すそうで、1つの体をシェアしながらも、性格が違う2匹だと考えられるようだ。また思うようには動けないものの、右の頭のカメのほうが左の頭のカメよりも明らかに優勢だという。
なおLTTWの主任を務めるセ・リン・ロンさん(Seh Ling Long)は先天性の奇形の原因として、遺伝子の突然変異、染色体異常、近親交配などによる遺伝的要因や気温や湿度といった環境的要因を挙げている。
セ・リン・ロンさんによると、健康なウミガメが成体まで生き延びる確率は、孵化した1000匹のうち1匹だそうで、奇形を持つカメが自然界で生き残るのは非常に難しいという。
「2014年に近隣の他の団体が双頭のカメを発見していますが、生きていたのはたった2か月だったそうですよ」と明かすセ・リン・ロンさん。今回見つかったカメは、タンジョン・ジャラ・リゾート・プロジェクトの敷地から近い、特別なケアが必要なカメのリハビリ&保護施設「ウミガメ保護・情報センター(Turtle Conservation and Information Centre)」に移されており、監視が続けられるという。
画像は『Lang Tengah Turtle Watch 2022年9月1日付Instagram「Miracle found in a nest」』『The Daily Star 2022年9月5日付「‘Miracle’ two-headed turtle stuns doctors ― and both heads have different personalities」(Image: Credit: Pen News/Abidah Zaaba)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)