朝食後に家を出て葬儀場を訪れると悲しみに暮れる人々を慰める存在になっていたのだ。スタッフによると、パディは遺族からの許可が下りれば葬儀に出席して仕事をする。時には斎場の一番前の席に座ったり、棺のそばを歩き、「そばにいて欲しい」と望む人がいれば静かに寄り添う。仕事がない時はオフィスでまったりとくつろぎ、餌をもらっているという。
クリスティーナさんは「正直なところ、パディが葬儀場に通っていることを知った時、驚きはなかったの」と語ると、このように続けた。
「それからのことよ。パディが葬儀場で何をしていたのかを度々聞くようになって、目から鱗が落ちたような思いだったわ。本当にたくさんの人がパディのことを知っていて、葬儀場ではちょっとした人気者だったの。パディは人懐っこいし気持ちが優しくてね。癒しの存在であることはみんなが周知していたのよ。」
またスタッフの1人は「パディは葬儀場で人々に慰め、情愛を与え、時には困難な時を過ごす家族を楽しませてくれる。葬儀を一層特別なものにしてくれるのですよ。それにスタッフの間でも人気者なのよ」と明かしており、クリスティーナさんはそんなパディを「とても誇りに思うわ」と明かした。
ただ働き者のパディは時に残業で帰宅が遅くなることもあるそうで、そんな時はクリスティーナさんがお迎えに行くそうだ。
ちなみにパディは、英最大の慈善団体「キャッツ・プロテクション(Cats Protection)」が主催する「ナショナル・キャット・アワード(National Cat Award)」に参加しており、「最も思いやりのある猫(Most Caring Cat)」部門のファイナリスト3匹の中に名を連ねている。この部門の勝者は8月5日に発表されることになっており、今年度最も優れた猫に贈られるグランプリは12日に決定するという。
画像は『Metro 2021年7月20日付「Meet Paddy – the cat who leads a secret life comforting people who are grieving」(Picture: Fabio De Paola/PA)(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)