スヴェトラーナさん一家は「アイカはもう戻らない」と覚悟した。流氷が海岸から離れ海に流れ出るシーズンでもあり「氷と氷の間にできた隙間に落ちてしまったのかもしれない」とスヴェトラーナさんは考えたという。
そんな中、アイカが見つかったという一報を受けたスヴェトラーナさんたちは「最初にアイカが映る動画を見せてもらった時は、体が氷に覆われて元気がなく、アイカだと認識することができませんでした」と困惑したことを明かしている。
船員たちはアイカを救出するために可動式の階段を降ろしたが、尻尾を振りながらも警戒しているようだったので、口笛を吹いたり名前を呼んだりして注意を引き、ビスケットを使って誘導した。無事に乗船できたアイカは多くの船員に囲まれると、安堵したような表情を見せたという。そしてアイカは大きなホバークラフトに乗り込むと、村まで送り届けられた。
アイカと再会を果たしたスヴェトラーナさんは「アイカは自宅に戻ってくると、最初の日はずっと眠っていました。でも翌日からは食欲も出てきて、いつもの明るいアイカに戻りましたね。氷でケガをしていた肉球も治り、今まで通りに歩くこともできています」と元気になった姿に喜んでいる。
ちなみにアイカは今回の件で何かを学んだようで、スヴェトラーナさんたちから離れようとせず、外に走り出ようともしなくなったそうだ。
画像は『The Moscow Times 2021年6月8日付「Russia Arctic Sailors Rescue Lost Dog After Weeklong Search」(Gazpromneft-Yamal)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)