少年の父親が救出から応急処置に至るまで非常に冷静だったことに称賛を送っている。
サメについて少年は「大きなサメでホホジロザメだった」と話しており、アレンさんの目撃証言からも襲ったのはホホジロザメと見られているが確認は取れていない。
なお事故現場近くにはアザラシの繁殖地があるため、アレンさんは「サメは食事モードに入っていたのだろう」とサメが攻撃的であった理由を推測している。
またサメ襲撃の研究者で作家でもあるクリス・ブラックさん(Chris Black)は、事故当時に父親たちが船上で魚を処理していたことが襲撃の引き金になったとして、次のように語っている。
「ホホジロザメはサメの中で唯一、ボートの上の状況など海面上で何が起こっているのかを確認するために頭を上げるサメなのです。」
「魚を処理していた父親たちは、魚の内臓を海に捨てていたに違いない。それにサメは反応したのでしょう。」
ブラックさんは「とはいえ、こんな事故はめったに起きるものではありません」「海面に飛び込んできた父親にサメも驚いたはずです」と、この事故が非常にまれなケースであるとも付け加えた。
オーストラリアでは今年6月にサーフィンを楽しんでいた男性がサメに襲われ死亡した事故を含め、この5週間以内に東海岸を中心として4件のサメによる襲撃事故があり、うち3人が亡くなっていた。
海洋研究家のジュリアン・ペッパーレル博士(Dr.Julian Pepperell)は「毎年この時期に東海岸に沿って北上するクジラの数が、今年は例年以上に増えている。クジラの死体を餌として狙うサメもその分、多く引き寄せられているのだろう」と仮説を述べている。
画像は『LADbible 2020年7月17日付「10-Year-Old Boy Grabbed By Shark And Pulled Into Water」』『ABC News 2020年7月17日付「10yo in stable condition after shark ‘grabbed him from boat’」(Supplied: Ben Allen)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)