writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】世界的ジャズピアニスト・上原ひろみ「音楽を通じると世界はすごく小さい」

1999年にバークリー音楽院に入学し、在学中にジャズの名門テラークと契約、2003年に世界デビューを果たす。その後、2011年には『スタンリー・クラーク・トリオ feat.上原ひろみ』で第53回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞。2015年には日本人アーティストでは初めてニューヨーク・ブルーノートでの11年連続公演を成功させる。そして2016年、通算10枚目のリーダー作『SPARK』が全米ビルボード・ジャズ・チャート1位に輝いた。

そんな華々しい実績を持つ世界的ジャズピアニスト・上原ひろみが、「未来をどこまで想像できるか。」をテーマに思いを語るインタビュー動画が公開されている。

そのなかで、6歳からピアノを始めたという彼女はピアノについて「大親友だなと感じるときもあるし、大先輩だなと思うときもあるし」「両思いと感じるときもあれば、片思いと感じるときもあって」とその存在について独特の表現を用いてから「でも一緒にいると絶対自分を成長させてくれる。いろんな夢を見させてくれて、たくさん冒険をさせてくれる存在です」と愛おしく大切そうに語った。

また、世界で活動している彼女だからこそ感じていることも明かしている。「その国とその国同士が決して仲があまり良くない国に行くこともあるんですけど、(曲を演奏していて)同じタイミングでお客さんが笑顔になったときに、心で感じる気持ちが一緒だなと思うとなんか世界はすごく小さいし…」「人は同じ気持ちを感じたときにぐっと関係性が近くなるので、その同じ気持ちが世界のいろいろなところで音楽を通じて生まれたときに、世界はすごく小さいなと思うときがあります」とひとつひとつ言葉を選びながらもしっかりと語った。まさに音楽が国境を越えることを体感しているようだ。

世界的に活躍するジャズピアニスト・上原ひろみ

さらに、これからの時代を担う人たちに向けて「これをしたら絶対にうまくいくっていう道はないです」「毎日の積み重ねが自分の財産になる」「本当に一段一段こつこつ地道にのぼっていくと、ときどきご褒美みたいに思えるものが目の前に広がって、それでまたこつこつのぼる」と“天才”というイメージを持たれがちな彼女が、いかに日々努力しているかをうかがわせるアドバイスを贈った。そして「いま自分がやりたいって出会えたものに対して、ちゃんと真摯な気持ちで向き合っていくこと。そうしたら絶対10年後はもっと楽しいです」と弾けるような笑顔を見せた。

現在『SPARK』日本ツアーを開催中の上原ひろみ。12月18日の北海道・帯広市まで日本全国を演奏してまわる。今年6月からオーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ブラジル…などなど世界各地で演奏してきた彼女。日本でも客席の笑顔を見て、やはり世界は小さいのだと実感するのだろう。

上原ひろみのインタビューのロングバージョンは、下記のサイトから視聴できる。
http://www.attractingtomorrow.tdk.co.jp/jp/

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

上原ひろみのインタビュー動画より

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