「うちの子がやったはずがない」と、目の前の事実を受け入れられなかった。
泣き出した息子をなだめながら、アレックスさんは妻と一緒に散らばった破片をかき集めた。そして、博物館の警備員に声をかけ、起こった事実をそのまま伝えた。
「高額な損害賠償を請求されてしまうのでは…」と、アレックスさんは不安に感じたが、博物館側は弁償代を請求することはなかった。それどころか、博物館のツアーに一家を招待するという驚きの対応をした。
インバル・リブリン館長(Inbal Rivlin)は、「展示品が故意に破損されるケースはあり、そのような場合は警察を含めて厳重に対応します。しかし今回は、博物館を訪れた子どもが誤って壊してしまったケースであり、この事実に準じて対応を行います」とコメントしている。
破損したつぼは、専門家によって修復されることになり、修復が完了次第、再び展示される。胸をなでおろしたアレックスさんだったが、「もとの状態と同じ物ではなくなってしまうので、申し訳ないです」と罪悪感を口にした。
今回のような事故が起きながらも、同博物館は展示品をガラスケースに入れないというこだわりの展示方法を続けていくそうだ。
博物館は“神対応”をしたが、このニュースを見た人々からは、「4歳の子を博物館に連れていくのは早すぎるんじゃない?」「子ども向けの博物館に行くべき」「“誤って”と書いてあるけど、親の責任でしょう」「ちゃんと子どもを見ていないからこうなるんだよ」など、親への批判の声が相次いでいた。
ちなみに2018年には米カンザス州で、コミュニティーセンターに設置されていた彫刻像を5歳児が壊してしまい、両親が損害賠償1450万円を請求されていた。
画像は『New York Post 「4-year-old museum visitor accidentally smashes Bronze Age jar ― which had survived intact at least 3,500 years」(Hecht Museum)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)