クッキーの一部をオーブンで焼き足して焼き色を付け、焼き足していないものと比較して「どちらもしっかり焼けていて、美味しかった」と実験結果が公表された。
実はこのユニークな実験は、子どもやペットの車内置き去り事故に対して、市民の意識を高めてもらうためのキャンペーンの一環として実施されたものだった。
アメリカの消費者組織が発行する雑誌『コンシューマー・レポート(Consumer Report)』に先月27日に掲載されたレポートによると、アメリカでは1998年以来、約950人の子どもが高温の車内で死亡したという。さらにその半数以上が、保護者などによって気づかれず、置き去りにされていたそうだ。
「(クッキーが焼けるほどの)高温の車内に取り残されるのは、非常に危険です。車を離れる時は、ロックする前に見て(Look Before You Lock)!」と注意喚起をして、投稿は締めくくられた。
実際のところ、車内やボンネットでクッキーやピザ、目玉焼きなどをつくる試みは、これまでに何度もアメリカ各地の一般人やメディアによってSNSなどで面白おかしく紹介されてきた。車内でクッキーを焼くためのレシピもネットで簡単に探すことができる。しかし今回は、気象が専門の連邦政府機関が真剣に実証した点が、多くの人に笑いをもたらしたようで、このようなコメントが寄せられている。
「私も今日、スモアクッキーをダッシュボードの上で2時間15分かけて焼いたわ。まさか、ちゃんと焼けるとは思わなかった!」
「車の中はきっと、いい匂いなんだろうなぁ」
「俺もバーベキューブリスケットを試してみようかな。低温でじっくりと」
ちなみに今月10日には、同州ヒューストン郊外に住む女性が、レンガ造りの郵便受けからきつね色に焼けたパンを取り出す画像がSNSで拡散され、人々を驚かせた。この写真はテキサスの暑さをユーモラスに風刺したもので、パンは普通にオーブンで焼いたものだった。
画像は『US National Weather Service Midland Texas 2023年7月18日付Facebook「COOKIE UPDATE: It’s currently around 105°F outside.」「Here are the batches of cookies.」、2023年7月23日付Facebook「Temperatures trend back above normal starting today and continuing on Monday.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)