歴史的な宮殿のいくつかを管理する慈善団体「ヒストリック・ロイヤル・パレス(HRP)」が協賛する、王室と奴隷貿易の関与についての研究プロジェクトを支持すると述べた。
国王がサポートするのは、マンチェスター大学で歴史学を専攻するカミラ・デ・コニングさん(Camilla de Koning)の博士課程プロジェクトである。「Royal Enterprise: Reconsidering the Crown’s Engagement in Britain’s Emerging Empire, 1660-1775(ロイヤル・エンタープライズ:1660-1775年、英国の新興帝国においての王室の関連を再考する)」と題した学術研究で、奴隷貿易に対する王室の関与や大英帝国との関わりを調査し、2026年に終了する予定となっている。
宮殿の広報担当者は「これは陛下が深く深刻に受け止めている問題です。陛下は昨年、ルワンダで開催した英連邦首脳会議で『奴隷制の永続的な影響について私自身の理解を深めるとともに、多くの人々の苦しみに対する個人的な悲しみの深さは言い表すことができません』と語りました」と述べた。
そして「その過程は陛下の即位以来、精力的かつ決意をもって続けられています。ヒストリック・ロイヤル・パレスは、昨年10月に始まった17世紀後半から18世紀にかけての英国王室と大西洋横断奴隷貿易の関連性を探る自由研究プロジェクトのパートナーです」と加えた。
宮殿は、王室が所有する美術品を管理する「ロイヤル・コレクション(The Royal Collection)」と、ジョージ3世(1760年-1820年)以降の君主の個人的・公的な書簡や王室部門の管理記録などを保存する「王室公文書館(The Royal Archives)」へのアクセスを通じて支援を行うという。
画像は『The Royal Family 2023年3月13日付Instagram「The Commonwealth has been a constant in my own life」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)