ロープがワニの体重に耐えきれず2回失敗してしまった。そして3度目にナイロン製の丈夫なロープを使用し、ついに捕まえることができた。
「ワニは信じられないくらい重かったですよ。私は捕獲するので疲れてしまったので、その後のことは他の人に頼みました」とティリさんは当時を振り返っており、地元住民ら約50人がワニを陸へ引き上げるのに協力したという。そして鎮静剤が打たれたワニの口を縛り、消防隊や環境保護官によってタイヤが切断されると、見守っていた住民たちから歓声が起こった。6年ぶりに窮屈なタイヤから解放されたワニは、鎮静剤が覚めると川へかえっていった。
無謀とも思える巨大ワニの捕獲に挑んだティリさんは「多くの人が『まさか本気じゃないだろう』と疑っていました。私はただ動物が傷つく姿を見ていられないんです。たとえそれがヘビだったとしても助けますよ」と動物への愛を語った。
自然保護活動家らは、ワニをペットとして捕獲しようと企んだ人物が意図的にタイヤを首にかけ、失敗してそのまま放置されたのではないかと推測している。
なおワニの捕獲に対して報奨金が発生していたが、ワニの安全性を考慮して現在は中止されていたという。しかし地元の自然保護機関のハスムニ・ハスマーさん(Hasmuni Hasmar)は「私たちにとって歴史的な日となりました。ワニがようやく救出されたことを嬉しく思いますし、野生動物の身を心配してくれた地元の人々にも感謝しています」と述べており、ティリさんが報奨金を受け取る予定になっていることを明かした。
ちなみに過去にもタイヤが外れなくなった野生動物として、2年間首にタイヤをぶら下げたまま生活していたシカやタイヤに頭を突っ込んで抜けなくなってしまったキツネなどが報じられていた。
画像は『Metro 2022年2月8日付「Crocodile with tyre stuck around its neck since 2016 finally freed by villagers」(Picture: ViralPress)(Picture: REX/Shutterstock)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)