ローレンさんにある決意を語ったという。
「エヴィに敬意を表して、手術痕と同じタトゥーを自分の胸にも入れようと思う。娘にひとりぼっちだと感じて欲しくないからね。」
まさに寝耳に水だったというローレンさん。実は一家は、エヴィちゃんの手術の傷痕のことを“ジッパー”と呼んでいる。開胸手術のたびにその傷痕が開かれたり閉じられたりするためで、マットさんのジッパーのタトゥーの計画を夫妻の家族に伝えたところ、クリスマスに地元のタトゥースタジオのギフト券をプレゼントされたという。
ローレンさんは「夫はとにかく驚いていましたよ。それで先月中旬、予約を入れようと娘の写真を持って店を訪ねたところ、その日のうちに施術となりました」と明かした。
こうしてエヴィちゃんとお揃いのタトゥーを入れたマットさんは、胸のうちをこう述べている。
「娘が成長するにつれ、ジッパーについて様々な質問をしてくるようになりました。最初は娘が傷痕を気にしていることに気付かなかったのですが、『娘と同じタトゥーを入れたら、私と娘はジッパーで繋がることができる。それに娘も自分ひとりじゃないと感じることができる』と思ったのです。仕上がったタトゥーは娘のジッパーと同じで、私はそれを見るたびに嬉しくなるのですよ。」
一方でエヴィちゃんは「ダディは私がひとりぼっちだと感じることがないようにタトゥーを入れたの。そして私と同じような特別な存在になりたかったのよ」と真剣に語ると、「ダディは私の真似をしたのよ!」と茶目っ気たっぷりに笑った。
実はローレンさんもその後、心電図検査(EKG)の波形とハートのタトゥーを前腕に入れており、両端にはエヴィちゃんのイニシャルの「E」と兄ジャック君(Jack、10)の「J」が彫られている。さらにジャック君も「18歳になったらお揃いのジッパーのタトゥーを入れる」と宣言しており、家族一丸となってエヴィちゃんを応援している。
なお夫妻がタトゥーの写真をFacebookに投稿したところ、心にグッとくるような温かいメッセージがたくさん届いたそうで、ローレンさんは「同じ病気のある人は『私も胸に傷痕があり、いつも腕を前に組んで隠していました。だから気持ちがよく分かる』と言ってきました。まさかこんなに大きな反響があるなんて思いもしませんでした」と驚きを隠せない。
ちなみにエヴィちゃんの夢は「ママになること」で、ローレンさんは「CHDの研究が進み、技術が進歩して、将来娘の望みが叶うような強い心臓を持つことができたら…」と述べている。今の夫妻は「私たちが味わった孤独感を他の家族には経験して欲しくない」とCHDの患者の家族らと協力し、ファンドレイジングの活動などを行っているという。
画像は『Good Morning America 2022年2月9日付「Dad gets tattoo on chest to match 4-year-old daughter’s heart surgeries scar」(Courtesy Matt and Lauren Backe)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)