がんが再発したことが明らかになった。医師はその時、キャスリーンさんの骨盤部分にも何かしらの塊があることに気付いて妊娠検査を勧めたところ、すでに妊娠4か月ということが判明した。キャスリーンさんは当時のことをこのように振り返っている。
「その時に初めて自分が妊娠していることを知ったのです。それまでは全く気付きませんでした。妊娠していると知ったばかりなのに、(がんのせいで)赤ちゃんを失ってしまうのではないかと本当に怖くなりました。」
「医師からは2つの選択肢があることを告げられました。赤ちゃんを生かして今すぐ脚を切断するか、中絶して化学療法を受けて手術を受けるか…、でも化学療法を受けたとしても脚を切断することになるかもしれないと考え、私は脚を切断することを選びました。」
キャスリーンさんは翌月17日に右脚を切断する手術を受けた。彼女は手術を受ける前、息子2人に心配させまいと「脚に悪いものが入っているから、お医者さんにそれを取り除いてもらう必要があるの。だけどトランスフォーマーが新しい脚を作ってくれるのよ」と話したそうだ。トランスフォーマーが大好きな息子たちは「それってカッコいい」と言ってくれたという。
キャスリーンさんのお腹の赤ちゃんは順調に育っていったが、今年3月に彼女は更なる試練を受けることになってしまう。MRI検査を受けたところ、肺にがんが再発していたのだ。しかも今回は化学療法で腫瘍を縮小できる可能性はあるものの、手術で摘出が不可能な状態だったという。そのため一刻も早く出産しなければならなかった。
その2日後、キャスリーンさんは帝王切開でアイダメイちゃんを出産した。キャスリーンさんは「私は娘を失うのではないかと恐れていました。だってこの子がどのくらい健康でどれぐらいまで育っているのか本当に心配だったんです」と胸のうちを語る。
現在のキャスリーンさんは、化学療法を受けながら子供たちと一緒に過ごす時間を大切にしているという。そのためクラウドファンディングサイト「Crowdfunder UK」にて資金を募っているそうで、キャスリーンさんはこのように話している。
「私たちは10月に予定している休暇のために予約をとっているんです。そして子供たちとできる限りの思い出をたくさん作れるようにクラウドファンディングのページを作りました。今は思い出作りだけに集中したいと思っています。私に残された時間はもう何年あるのか…、もしかしたらたったの数か月しかないのかもしれません。」
「私は今、この子たちがやってみたいと思う多くのことを一緒にやっておきたいのです。今はコロナ禍のために行くことができないのですが、いずれディズニーランドに行きたいと思っています。ええ、私たちは近い将来きっと行けると思ってますよ。」
「子供たちのためならもう自分の夢なんてどうでもいいんです。この子たちが私との思い出を胸に抱いて、この先どんなに時間が経ったとしても再び私との思い出を楽しんでもらうことができれば…。この子たちが幸せであれば私はそれでいいと思っています。」
画像は『The Mirror 2021年9月12日付「Mum, 28, with bone cancer amputated leg rather than abort baby before terminal diagnosis」(Image: Kathleen Osborne / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)