最後のご褒美としてチョコレートを与えているのだ。
同動物病院で獣医として働くニコル・M・ナミエさん(Nicole M. Namie)は「私たちはとても辛く感情的になる時に、可能な限りの快適さを提供しようと心掛けています」と話しており、犬とその飼い主の両方に安らぎを与えるために以前からずっと行っている取り組みだという。
「本来チョコレートは患者さん(犬)にはお勧めできないおやつですが、最後の瞬間には何か特別なものを提供することが大切だと私たちは考えています。」
「飼い主たちが願うようなサービスではありませんが、このサービスについては喜んでいただけているようです。ペットがお腹と心を満たして天国へ行くことができると知り、それが飼い主たちの慰めになっています。」
実際の投稿には「この瓶は安楽死の予約が入った時のためのものです。チョコレートを味わうことなく天国に行く犬などいないのです」と書かれており、今月28日の時点で12万件以上シェアされ大きな話題を呼んだ。
病院スタッフは「こんなに大きな反響があるとは思っていませんでした」と驚いており、世界中から投稿に感動したという声が届いたそうだ。「これは世界中の人が、ペットへの愛情という少なくとも1つの共通の関心事を持っているということを示しています」と国が変われどペットへの愛は同じであるとコメントしている。
同動物病院ではこうした取り組みのほかに天気が良ければ外へピクニックに連れて行ったり、チーズバーガーを食べに行くなど何か特別なことをして最愛のペットと一対一で過ごす最後の時間を設けているという。
なおニコルさんは、安楽死について次のように述べている。
「私たちの顧客や患者は家族も同然ですので、患者を失う時はまるで自分の家族をなくした時と同じような悲しみに襲われます。患者である犬も家族に別れを告げていることを認識しており、時にそれは子どもたちの成長とともに10年以上の思い出を作ってきた家族ということもあるのです。」
「ペットの安楽死を選ぶことは、精神的にとても辛い時です。多くの場合、子ども達にとって初めての愛する人との別れとなるのです。」
画像は『The Washington Newsday 2021年9月24日付「No Dog Should Go ‘Without Tasting Chocolate,’ says Animal Hospital, which offers ‘Goodbye Kisses.’」』『Smiths Station Animal Hospital 2021年9月21日付Facebook「This jar is reserved for our euthanasia appointments…」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)