心配したジョーさんはダービーシャー州ダービーにある動物病院「Pride Veterinary Centre」へ連れて行った。
担当した獣医のデブス・スミスさん(Debs Smith)は「ロニーに鎮静剤を投与してレントゲン撮影を行ったところ、アヒルの形がハッキリと見えました。アヒルは胃の中で留まっていましたが、腸閉塞を引き起こすのではないかと懸念しました」と当時の状況を明かした。
手術により開腹しての摘出も考えられたが、まずは内視鏡で口からカメラを入れて直接確認することになった。そして詳しい状況が分かると、デブスさんは専用の器具で輪っかを作り、それをラバーダックに引っ掛けてロニーの口から引っ張り出すことに成功した。
摘出にはおよそ30分かかったそうで、デブスさんは「フック・ア・ダック(hook a duck)のゲームをしているみたいだったよ」と話している。
フック・ア・ダックというのは、お祭りの露店でよく見かける伝統的なゲームだ。頭に金属製のリングが付けられたラバーダックを水に浮かべ、専用の釣り竿でそのリングに引っ掛けてアヒルを釣り上げて楽しむ。
ロニーの体から出てきたアヒルにリングは付いていなかったものの、アヒルを引っ張り上げる感覚でデブスさんはフック・ア・ダックを思い出したようだ。
ラバーダックを取り出してロニーは麻酔から覚めると、その日の午後にはジョーさんとともに自宅へ帰ることができた。
なおジョーさんはロニーが朝のおやつとして奇妙なものを食べてしまったことを忘れないように、アヒルが写り込んだロニーのレントゲン写真を額縁に入れて飾るつもりだという。
ちなみに2019年にはタイで、38個の小さなラバーダックを飲み込んでしまったブルドッグが摘出手術を受けていた。
画像は『Metro 2021年9月17日付「Vets pull rubber duck from cheeky bulldog’s stomach after he swallows the toy whole」(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)