病院には定期的に通っている。2人とも脊椎の形成不全である二分脊椎症に苦しみ、特に結合していた側の体が弱く腰痛や歩行障害がある。また片方の脚がもう一方の脚よりも短く、エマンさんは車椅子や松葉杖を、サンチアさんは松葉杖を使うことがある。
「私はよく脚が痙攣するけど、痛みには慣れっこになっているわ」と語るエマンさん。相手に痛みがある時は分かるため、お互いに助け合いながら過ごしているそうで「今でも結合していた時と同じポジションで寝ることがあるの。私たちは寄り添っていることが大好きなのよ」と明かす。
なお2人は今後、小児病院を卒業し大人としてケアを受けることになり、これまでお世話になった小児病院のために現在ファンドレイジングを行っている。メディアのインタビューに応じるようになったのは、結合双生児についてより多くの人に知ってもらい、病院に恩返しをするためで、エマンさんは次のように語っている。
「SNSには若い子たちが登場して自らのストーリーを語っているけど、結合双生児というのは非常に珍しいと思うし、私たちは自分たちができる方法で最高の人生を送っているわ!」
「もし20年前に両親と同じ選択を迫られたら、私たちは間違いなく分離することを選ぶでしょうね。手術による後遺症はあるけど、ここまで成長し個々の生活を楽しむことができているのは、多くの人の支えがあったからだと感謝しているの。私たちが結合双生児として生まれなかったら、これまでに出会った人たちと会うこともなかったし、障がいを持つ人々のコミュニティへのリスペクトや知識も持ち合わせなかったでしょうね。それに分離手術をしなかったら全く違う人生を歩んでいたと思う。」
今月2日、イスラエルで頭部が結合したまま誕生した1歳の双子の姉妹が分離手術を受けたことは記憶に新しいが、エマンさんは手術の成功に「本当にワクワクするわ。だって彼女たちも私たちと同じように双子として成長し、独立した生活ができるようになるんですもの」と喜びを露わにし、最後にこう述べた。
「体調が良い日もあれば悪い日もあるわ。でも障がいを持っていても、今を精いっぱい生きることでキャリアを築くことはできるということを多くの人に知ってもらいたいの。私たちの生き様が他の人々をインスパイアすることができれば嬉しいわ!」
画像は『The Sun 2021年9月21日付「‘ALWAYS BE CLOSE’ Miracle conjoined twins say we’re so grateful we were separated but we still sleep like we’re joined together」(Credit: Paul Tonge)』『The Mirror 2021年9月22日付「Conjoined twins who were separated as babies still sleep like they’re joined together」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)