ロス選手はこのように振り返っている。
「実はゴールする前から犬がいると気付いていたんだけど、ゴールの裏側にいると思っていたんです。」
「チームメイトのウィリアム(William)からパスが飛んできた時に犬はゴールの隅にいて、僕がシュートを放った瞬間にゴールの内側へ犬が飛び込んできたんだ。犬がボールを追いかけていたのかは分かりません。すでにボールを蹴ってしまっていたから犬に当たらないことを祈ったけど、ダメでした。」
犬がいなければ確実にゴールに入っていた位置であり、このハプニングには観客や選手から怒りの声もあがったが、飼い主の男性は犬とともに立ち去ったという。そして審判はゴールを取り消し、この状況を“競技規則に規定されていない理由で審判が試合を止めた時”に適用されるドロップボールとして扱い、試合は再開された。
ロス選手は「引退の兆しがあるとすれば、今回のことがそうなのかもしれません」と大きく肩を落としているが、ネット上にこの動画が投稿されると「素晴らしいセーブだ」「審判もこの状況を判断するのは大変だっただろうね」など笑いやジョークのコメントが届いており、多くの人が今回のハプニングを楽しんでいた。
なお現在、ゴールキーパーとなる選手を探しているというヴェイル・オブ・レヴィンAFCは、乱入した犬を非公式だが“最優秀選手”に任命した。
同チームのコーチであるポール・スコットさん(Paul Scott)は「もうすぐ45歳になりますが、これまでずっとサッカーをしてきて、こんな光景は見たことがありません」と述べたうえで、笑いながらこう明かしている。
「ハプニングが起きた瞬間には、誰もが『この場合のルールはどうなるんだ?』と考えるかのように立ち尽くしていましたよ。ゴールしていれば3-1で点差をさらに広げられていたし、恐らく試合は相手の勝利で終わっていたと思います。」
「皮肉にも、私たちは今どうしてもゴールキーパーを必要としています。この日はこの犬が代わりになってくれたようですね。」
最終的に逆転勝利を収めた同チームは、チーム写真撮影の際にこの犬も一緒に写ってほしいと考えており、現在は飼い主を探しているという。
Ferguslie Star thought they had scored a third against Vale of Leven – but they reckoned without an agile stray dog who had wandered in front of goal pic.twitter.com/FR4wivrCUN
— Guardian sport (@guardian_sport) August 26, 2021
画像は『Daily Record 2021年8月27日付「Scots footballer ‘hanging up his boots’ after goal blocked by runaway dog – who has been offered job」(Image: Ferguslie Star AFC)』『Ferguslie Star A.F.C 2021年8月26日付Twitter「Barkas finally makes a save」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)