身体から腐った魚の臭いを放つ「トリメチルアミン尿症」に苦しむ10代の女性がメディアのインタビューに応じて、いじめ、これまでの心の葛藤、自身に起きた大きな変化、そして将来について語った。「病気を理解して」「私は自分らしく生きたい」という女性の心の叫びを『Born Different』などが伝えている。
米フロリダ州に住むアリッサ・パースリーさん(Alyssa Pursely)は「トリメチルアミン尿症」という疾患を持って生まれた。
トリメチルアミン尿症とは、一定の食べ物を摂取、消化した際に、通常は分解されるトリメチルアミンが肝臓で分解されず、強い臭いとともに汗や尿、息とともに排出されてしまう疾患である。トリメチルアミンは腐敗した魚の臭いがするため、魚臭症、魚臭症候群とも呼ばれている。
トリメチルアミン尿症は肝臓や腎臓疾患が原因で発症するケースもあるが、アリッサさんの場合は遺伝子変異によるもので、母キャシーさん(Kacee)は「幼い頃から、腐った魚の臭いを感じていた」と明かす。しかし非常に珍しい疾患であることから、アリッサさんが「トリメチルアミン尿症」との診断を受けたのは6歳の時だったという。
まだ10代のアリッサさんにとって、最もつらいのは腐敗臭に気付いた人々の反応だそうで「この疾患のせいで、幼稚園に入園してすぐにいじめが始まったわ」と語り、このように続けた。
「必ず誰かが私の臭いに気付くのよ。だからいじめはずっと続いたわ。高校に入ってもね。もちろん面と向かって言うわけではないのよ。人って他人の小さな欠点を見つけ出しては指摘したがるわけ。意地悪なのよ。世界中が意地悪だから、私は強くなって前に進むしかないの。」
そしてキャシーさんも「子供たちのいじめは容赦なかったわ。娘は大勢の前でからかわれたり、たくさんの子にいじめられた。『フィッシュ・ガール』とか、意地悪な名前で呼ぶ子もいたのよ」と当時を振り返る。
専門家によるとトリメチルアミン尿症の治療法は確立されておらず、