コロナ禍で遠くに住む祖父母に会えない寂しさを抱く子ども達が、その思いを歌に込めることにした。オリジナルの歌詞を考えてアレンジした40年前のヒット曲を、子ども達だけで演奏、収録、配信までやり遂げたという。原曲タイトルに「バーチャル・ハグ」の文字を付け加え、遠くに住む祖父母にハグを届けたと『Mirror』などが伝えている。
イギリスでは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、遠くに暮らす家族や親戚に会うことができず、クリスマスシーズンを迎えたものの寂しい思いをしている人が多くいる。ウェスト・ヨークシャー州リーズにある音楽スクール「LS18 rocks」に通うアビー・ワーナーちゃん(Abby Warner、14)も、祖母に長いこと会えず寂しさを抱いていた。
「今年の2月から、約160キロ(100マイル)離れた場所に住むおじいちゃんとおばあちゃんに会うことができていないの。もう片方のおじいちゃんとおばあちゃんは近くに住んでいるけれど、それでも8月から会えていないわ」とアビーちゃんは会えない現状に不満を漏らしている。
多くの生徒から同じような声を耳にしたLS18 rocksの音楽ディレクター、ジョニー・ハンさん(Jonnie Khan)は「若い子達は1980年のヒットソング『There’s No One Quite Like Grandma』を聴いたことがないけれど、何かアッと驚くものができるのではないかという提案があったんです。そこで私達は、上手く歌詞を書けるか生徒達に課題を出してみました。するとアビーが皆の気持ちをうまく表現した歌詞を思いつき、ジミー・ノース君(Jimmy North、14)が手を加えて完成させたのです」と企画の経緯を明かした。
原曲は英北西部グレーター・マンチェスターのストックポートで活動していた聖ウィニフレッドの小学校の合唱団(St Winifred’s School Choir)が歌ったもので、当時の英ヒットチャートではジョン・レノンの『Happy Xmas(War Is Over)』を抑えてナンバーワンに躍り出た。アビーちゃんはアレンジされたこの曲に「おばあちゃん達のハグが恋しいよ。クリスマスには会えたらいいな」などの歌詞をつけ、