「コナーが減刑になったからといって、当然祝うべきことではありません。彼の愚かで悲劇的な過ちにより、私たちの娘を失ってしまった事実は変えようがありませんから。ですが、まだ若いコナーの人生が台無しにならなかったことは喜ぶべきことだと思っています。彼には過ちへの償いができるチャンスが与えられたのです。」
娘を殺害した男を許しただけでなく、さらに減刑を求めて署名活動まで行った夫妻は、2011年の12月から2年にわたりおよそ16回も服役中のコナーに面会を続けてきた。訪問できない時も毎週のように手紙や電話で連絡を取り合ってきたという。
ケイトさんは「どうして自分を許すことができるのか」と尋ねるコナーに、「私はあなたのためではなく、私たちのために許しただけ。あなたへの恨みや怒りから解き放たれなければ、私たちには未来はないから」と答えたそうだ。
アンさんの事件をきっかけに現在、夫妻は「修復的司法」の必要性や「許す」ことの大切さを訴え続けている。「Forgiving My Daughter’s Killer(娘の殺人犯を許すこと)」という本を出版し、今でもコナーのいる刑務所に面会に訪れているケイトさんは、最後にこのように語った。
「周りに私たちとコナーの関係を聞かれた時には『スピリチュアル・ペアレンツ』だと伝えています。私たちはコナーが原因で耐え難い痛みを味わいましたが、彼を愛しているし、将来は人生を有意義に生きてほしい。コナーは、いつも私たちの人生の一部なのです。」
画像は『Mirror 2017年8月6日付「How parents forgave their daughter’s killer and now visit him once a month in prison」(Image: Grosmaire family)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)