『China Daily』紙によれば、非常に重そうなこの体の持ち主は黒竜江省ハルビン市のLi Hang君(11)。運動をしてもどんなダイエットをしてもなお体重は増え続け、今年3月には身長152cm、体重166.9kgと測定されて「待ったなし」の状態に陥った。黒竜江省の病院で胃のバイパス手術を受けたため体重は142.8kgに落ちたが、ほどなくして7kgを取り戻してしまったという。
近年の中国では過食による肥満児童の急増が問題になっているが、Hang君の場合はそれとは少し違い、実は15番染色体の転座や逆位が関与する「プラダー・ウィリー症候群(PWS)」と3歳の時に診断されている。これは精神遅滞、言語や学習の遅れ、健常者の6倍も食べるという食欲の異常亢進、肥満、筋力の低下などを特徴とする非常にまれな疾患である。その発生割合は15,000~16,000人に1人といわれ、Li Hang君の体重は4歳にして平均値の2.5倍という42.6kgにも達していた。
成長に伴い高血圧、脂肪肝、痛風ほか10を超える病名がつき、絶望感すら漂う中で一家が訪れたのは中国・吉林省長春市にある「康達医院(Changchun Kangda Hospital)」。ここは肥満者(児)のための専門外来があり、中国古来の伝統的な医術を取り入れ、鍼灸、吸い玉を使用して血液循環を促進させるカッピング痩身のほか、なんと“炎”を用いた新しい施術を行っているというのだ。
看護師はまずHang君の腹部を濡れたタオルで覆い、その上にアルコールに浸けた別のタオルを乗せて火をつける。メラメラと上がる大きな炎に泣きたくなるような恐怖と緊張を覚えるが、健康のためそこはじっと我慢。Hang君はこれによりたった2か月間で15.4kgもの痩身に成功したそうだ。
出典:http://mogaznews.com/en
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)