イラク軍によるIS占領地域、イラク北部モスルの奪還作戦が続いているが、水や電気が広域で遮断され、戦域に取り残された150万人とも言われる住民への深刻な影響が懸念されている。
2人の息子は2歳と9歳で、モスルから30キロメートル離れたハサンシャム難民キャンプに到着したばかりだという。2人ともオムツをつけ目はうつろ、骨と皮の脚が痛々しい。
母親は『BBC Radio 5 live』のインタビューにこう答えている。
「1か月前までは幸せに暮らしていました。しかし、急に食料が手に入らなくなりました。病院にも連れていきましたが、すぐ良くなるだろうと相手にしてもらえませんでした。私はISのリーダーのところに息子たちを連れていき、どうにかして欲しいと訴えましたが、何も変わりませんでした。このままでは死んでしまうと難民キャンプに来て4日目になりますが、未だ何も食べていません。寒さが厳しくなってきているのに、子供たちが着る服さえありません。この子たちが着ているのは女の子の服なのがおわかりでしょう。」
モスル郊外ニネヴェの地方評議会のメンバーであるハッサム・アル=アッバール氏は先月29日、『aljazeera.com』に次のように述べている。
「モスルでは戦闘中に水道管が破壊され市内に住む40%にあたる約65万人の市民が影響を受けています。しかし戦闘が激しく水道管を修繕することができません。一日に70タンクの水を積んだトラックが到着しますがとても足りません。ISはトラックさえも攻撃の対象にしているのです。」
「水、電気、食糧、医療と何もかもが不足しており、我々は人道上の危機に直面しているのです。」
モスルでは井戸から水を汲み出しているが、衛生状態は極めて悪いという。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)