シアトルの市長になってまだ数か月というエド・マレー氏が、このほど勘違いからまだ生きているかつてのお偉方について市長の立場から「哀悼の意」を示し、慌てて撤回。人々の苦笑を誘ってしまったことをシアトルのメディア『seattlepi.com』が伝えている。
昨年11月の選挙で米ワシントン州シアトル市の新しい市長となった、58歳のエド・マレー氏(写真はmurray.seattle.govのスクリーンショット)。上院議員として堂々と同性愛者を公言し、LGBTの権利と地位の向上のために働きかけ、同州で同性婚が認められるとさっそく長年のパートナーであった男性と結婚していた。そんなマレー氏は先月27日、シアトル市長としてある哀悼声明を発表したが、これがとんでもない勘違いであったために話題になっている。
“ジム・ディアーズ氏の死に哀悼の意を捧げます。”
ジム・ディアーズ氏というのは、市民の市政への積極的な参画を推進するためにシアトル市が設立した「コミュニティー局(Department of Neighborhoods)」の元局長。新しい取り組みに情熱的に関わったと高く評価された人物である。しかし数分もなくディアーズ氏がいたって健在であることを側近から知らされると、市長は慌てて先の哀悼声明を撤回した。
ディアーズ氏が亡くなったと市長が誤解した原因はこれ。ワシントン州知事を経て米国商務長官を務めたゲイリー・フェイ・ロック氏に仕えていた、ジョー・ディアーズ氏という側近が最近ガンにより死去したとの情報を得た市長は、ジョーとジムという2つの名を取り違えてしまったというのだ。有名人は“Death hoax(突然流れるデマの死亡説)”を大変嫌うが、そこは人物評価も高いディアーズ氏のこと。「皆さん僕の健康状態を気遣ってくれてありがとう。でも僕は死ぬヒマもないくらいいまだに忙しいんだ」と、Twitterでは余裕のジョークを放ってみせた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)