ドイツ西部の都市ミュンスターにある博物館の展示物である戦車が、何者かによって襲撃され、ピンク色に染められるという事件が発生した。

ピンク色に染められた戦車―まるで現代芸術作品であるかのような印象を受ける。しかし、実際はミュンスターの戦車博物館に展示されている普通の戦車が、先週末に何者かによって襲撃され、ピンク色のペンキ状の塗料をぶつけられた結果そうなってしまったものである。

この戦車は展示物のひとつであるが、その大きさから館内ではなく庭に展示されていたため、容易に襲撃の対象となってしまったようだ。また同時に、博物館の建物自体も襲撃され、塗料にまみれていたことも明らかとなっている。

この博物館はドイツ連邦軍によって運営されているが、戦争に対し批判的な姿勢で展示内容や説明を展開しているのが特徴である。こうした姿勢に対し批判的な意見を持つ者も決して少なくないため、この襲撃が政治的な意図によるものかどうかの解明が捜査の中心となっており、現在警察によって調べが進められている。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）