街中で見知らぬ人に突然抱きつき、隙を見て相手の貴重品を盗むという強盗事件がスウェーデンで多発している。

先週土曜日未明、東部の街イェブレで22歳の男性が財布と携帯電話を盗まれる事件が発生した。男性は街を歩いていた際、気遣うふりをして接近してきた1人の男に突然抱きつかれるという手口で被害に遭ったが、すぐに自分の身に何が起こったのか気がついたため犯人を追跡し、男を逮捕に至らしめた。

これと同様の事件が、首都ストックホルムでも多発している。ストックホルム警察の発表によると、こうした『抱きつき強盗』はストックホルムの旧市街地ガムラスタンや中心部ゼーデルマルム等の地区でグループで行動しており、目をつけた相手に無言で突然抱きついたり、時にはその状態で相手を地面から抱き上げたりする。そして相手が驚いた隙を狙い、他のメンバーがポケットの中の財布やスマートフォン等を盗むという手口だ。イェブレで逮捕された強盗も、おそらく何らかの形で知ることとなったストックホルムのこの手口を模倣したものと見られている。

ストックホルムの強盗グループが狙いをつけるのは大抵若い女性であり、過去2週間に既に20件もの被害報告がされているため、警察は犯人グループを追跡すると共に注意を呼びかけている。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）