密輸と聞いて思い浮かぶのは、麻薬や拳銃などではないだろうか？実際これらの密輸は年々増加しており大きな問題となっているが、37歳のイラン人の男が密輸しようとしたのは危険を伴うものだとはいえ、そうした物騒なものとは少し違うものであった。

この男はフランクフルトからテヘランに向かう際、何故かチェックイン時に預けたスーツケースを一度自分の元に戻させた。
男は、合計約200リットルもの香水を購入してスーツケースいっぱいに詰め込み、それを機内に持ち込もうと企てたのだ。

だがこれだけの香水が詰め込まれたスーツケースは当然重量超過になり、そうなると料金を余分に払わなければならなくなる。
引火性のある香水は、一定の量（現在は100ミリリットルまで）なら機内持ち込みが可能となっているが、これだけの量の香水を飛行機で運ぶとなると特別なコンテナが必要となる。そうなると当然コンテナ使用料が発生し、超過料金と合わせて3000ユーロ以上を支払わなければならない。
この男はそれを知っており、そうした料金支払いを避けるためにこうした行動を起こしたのではないかと、空港関係者は話している。

だが男は結局、虚偽申告及び航空安全法違反の疑いで拘束されてしまった。こうなると元も子もないのではないだろうか。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）