ミシシッピー州と言えば農業の地であり綿花や大豆などの栽培が経済の柱となっており、のどかな町並が続く景色は今でも50年代のアメリカを思わせる。またエルビス プレスリー、BBキングなど音楽の一時代を築いた有名アーティストを生んだ州でもある。しかしミシシッピー州には一つの悪名がある。それは「全米肥満率第1位」。そして今年も5年連続でこのタイトルを保持することになった。
The Trust for America’s Health and the Robert Wood Johnson Foundation(以下TFAH) が発表したレポートによれば全米成人の肥満率の順位は以下のとおりである。
1位 ミシシッピー州 32.5%
2位 ウェストバージニア州 31.5%
3位 アラバマ州 31.5%
4位 テネシー州 30.2%
トップ4の州内では成人の3人に1人が肥満、または肥満の傾向にあるということになる。上位10州のうち8州がアメリカ南部の州だった。また全米30州で子供の肥満率が30%を越えている。中でもミシシッピー州は10~17歳の未成年の肥満率が44.4%を記録し、全米で最も高い。1980年と比較すると子供の肥満率は3倍以上に跳ね上がっている。
TFAH代表 ジェフ レビィは「健康保険の費用がウエストと共に増加している。現代では肥満の流行が医療費の負担を増大させる大きな原因になってきている。」と話している。
一方、肥満率の低い州は以下のとおりである。
1位 コロラド州 18.9%
2位 マサチューセッツ州 21.2%
3位 コネティカット州 21.3%
4位 ロードアイランド州 21.7%
5位 ハワイ州 21.8%
子供の肥満率はミネソタ州とユタ州が並んで最も低い数字(23.1%)を記録した。肥満問題は糖尿病、高血圧など様々な病気につながり、それからさらに膨大な医療費へとつながる。体重計を毎日眺めるだけではなく、『食』が与える影響から見直すべきではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 村居唯衣)