赤ちゃんポストに託された女児、扉を開けた消防士が“運命”を感じて養子に(米…
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『トスカーナの休日』という映画を記憶されているだろうか? サンフランシスコ在住の作家・フランシス(ダイアン・レイン)は、突然の離婚で住む家を失ったばかりか、慰謝料まで取られてしまう。鬱々たる彼女が向かったのは、イタリアのトスカーナ地方を回るツアーだった・・
対照的なシーンを並置することで、観客により大きなインパクトを与えようとするのは映画や演劇の使い古されたテクニックだ。傷心の真っ只中にある彼女の姿を見せることによって、その後の陽光に満ちたシーンが際立つ。離婚によって多くのものを失った彼女は、しかしトスカーナに赴いたことをきっかけに確かな何かを得る。単純化の謗りを恐れずに言うなら、彼女は失敗したかもしれないが幸福になったのだ。
物語を語る順序は、何について語るかと同じくらい重要だと言われる。先日トスカーナ(Tuscan)で起こった出来事は、図らずもその地を舞台にした映画とは逆の順序でのコントラストを強調していて、われわれにショックを与えた。幸福の絶頂ともいえる結婚式の締めくくりにケガ人が出てしまったのだ。
花嫁と花婿は乗らなかったのだが、彼らの知己の一人が、小さな飛行機からブーケを投げ下ろす手はずになっていた。しかしそのブーケは回転翼に挟まってしまい、エンジンが止まった。そして墜落。パイロットは軽傷で済んだが、ブーケを投げた人物は両脚を折って入院したという。
(TechinsightJapan編集部 田中箇)