米アリゾナ州マリコパ郡メサの交差点で今月8日、車載カメラが捉えた2歳児の映像がSNSなどで拡散している。オムツ姿の2歳児は突然、交通量の多い道路に飛び出し、かろうじて車にひかれずに済んだ。息を呑むような映像が話題となり、米ニュースメディア『FOX 10 Phoenix』などが報じた。
8日午後5時45分過ぎ、すでに暗くなったアリゾナ州メサのある交差点に突然、オムツだけをつけた男児(2)が道路に飛び出し、時速72キロ(45マイル)ほどで走行していた2台の車にひかれそうになった。
当時の様子は、近くに停車していたと思われるAさんの車載カメラによって記録されており、男児は道路の中ほどまで飛び出すと、興奮していたのか、その場で足をバタバタさせた。また、ヘッドライトを点けた車が背後から近づいてくるのが確認できるが、男児はAさんの車をじっと見つめており、迫る危険に気づく様子は全くなかった。
一方、Aさんは大型車にひかれそうになる男児を見て、耳をつんざくような悲鳴を上げたが、2台目の車がカーブを描き、かろうじて男児を避けた。その直後、近くにいた一人の女性が男児を抱き上げ、無事に保護した。
Aさんは当時、後部座席に7歳の息子を乗せていたため男児を助けることができず、クラクションを鳴らして注意を促すことしかできなかった。Aさんは「あの子が車に轢かれるのを目の前で見ることになるのでは」と心の準備をし、絶望して半狂乱になったという。後にAさんは「あまりの出来事に精神的にショックを受け、この件がトラウマになった」と明かすも、救世主の女性に対しては「自ら命の危険を冒し、道路にいた男児を救ってくれた」と述べて感謝した。
男児の父アレックス・シャーベルさん(Alex Schabel)によると当時、2歳(正確には2歳半)と生後9か月の息子の面倒を見ていたのは妻で、2人を置いて少しだけ外出していた。そしてドアベルカメラの通知を受け取って、