彼女はさらに興奮して「ここはあなたの土地じゃない! あなたは私の国王じゃない!」と同じ言葉を繰り返し叫び続けた。
その後も式典は続き、このハプニングには一切触れずに終了した。国王夫妻は建物の外に出ると、沿道に集まった群衆たちと交流した。
オーストラリアは英連邦王国(Commonwealth realm)であり、現在はチャールズ国王が国家元首を務めている。
ビクトリア州の上院議員ソープ氏はオーストラリア先住民アボリジニの出身で、2023年2月までオーストラリア緑の党に所属していた。「ブラック・ソブリン運動(オーストラリア先住民主権)」の支持者でもあり、長年にわたり、オーストラリア政府と先住民との間の条約締結を求めてきた。
今回のハプニング後、ソープ氏は英メディア『BBC』の取材に応じ、チャールズ国王に抗議した理由を説明した。
「明確なメッセージを送りたかった。その土地の住民こそが主権者であるべきです。彼はこの国の出身者ではありません。」
ソープ氏は、チャールズ国王が議会に対し、先住民との平和条約について話し合うように指示する必要があると述べた。
「私たちはそれを導いて実行し、より良い国にすることもできます。しかし、植民地支配者に屈服することはできません。彼らの先祖は大量殺人と大量虐殺の責任者なのです。」
今回の抗議に関して、バッキンガム宮殿はコメントを出していない。一方、複数の関係者は国王夫妻について、オーストラリアで受けた温かな歓迎に「深く感動している」と英メディアに話している。
‘This is not your land. You are not my King, you are not our King.’ King Charles' visit to Canberra has been disrupted by independent Senator Lidia Thorpe launching a rant at Parliament House. https://t.co/L6I8BS14e1 #auspol #7NEWS pic.twitter.com/SeARPWT8DY
— 7NEWS Adelaide (@7NewsAdelaide) October 21, 2024
画像は『The Royal Family Instagram「What a backdrop!」「What a great joy it is to come to Australia for the first time as Sovereign,」』『Senator Lidia Thorpe Instagram「From the River, to the Sea.」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)