2階の窓から飛び降り、地面の上で意識が朦朧としたまま倒れているリンジーを発見した。「何をしたんだ?」と尋ねると、彼女は自殺を試みたと答えた。
パトリックさんは、緊急通報をしながらリンジーに子供たちの居場所を尋ね、示唆された地下室へ向かった。そして子供たち3人が首にエクササイズバンドを巻かれたまま横たわっているのを発見し、妻が3人を殺害しようとした後に自殺を試みたことを悟った。
救急隊が到着した時、パトリックさんは地下で「彼女が子供たちを殺した」と泣き叫んでいたそうで、コーラちゃんとドースン君は現場で死亡が確認され(一部報道では、その夜に病院で死亡が確認されたとも伝えられている)、カラン君は3日後に病院で息を引き取った。
子供たちを埋葬し、両親のもとでしばらく過ごしていたパトリックさんには、リンジーから罪状認否の数日前に電話があったそうで、その時のことを「彼女らしくなく、パニックに陥っていたようで、『子供たちを殺せという声が聞こえた』と語っていた。1分ほどで話を終えた」と明かした。
パトリックさんがリンジーに連絡を取ったのは、事件から6か月後の彼女の誕生日のことで、父親に勧められたという。リンジーは「毎日が人生最悪の日。子供たちがいなくて寂しい」と話しており、パトリックさんは「クレイジーに聞こえるかもしれないけどそれが現実。それ以来、彼女とは定期的に話をするようになった」と述べた。
パトリックさんがリンジーに最初に質問したことは、「殺人を計画していたのか? だから私を買い物に行かせたのか?」ということで、リンジーは「違う。あれはまるで一瞬でスイッチが入ってしまったかのような出来事だった」と答えた。そのほかにもリンジーは当時、通常よりも遠くのレストランでのテイクアウトを頼み、往復にどれくらい時間がかかるかを調べていたことも分かり、その理由について「渋滞を心配したからよ」と答えたという。また、パトリックさんが「グーグルで殺害方法を調べたのか?」と聞くと、「2か月間、自殺願望に駆られていたから、自分のために調べていた」と返答したそうだ。
パトリックさんは今年4月、マサチューセッツ州のボストンマラソンに参加し、カラン君が亡くなる前にお世話になった病院のために1091万円(7万3千ドル)以上の寄付を集めた。また、家族で暮らした家を売り、ニューヨーク市マンハッタン、ミッドタウンのアパートに引っ越しをしたそうで、「事件に関する様々な嘘と間違った情報を打ち消すために今回のインタビューに応じた」と語った。
一方、リンジーは自殺を図ったことで下半身が麻痺し、今も精神科病院に入院中で、パトリックさんは事件について次のように述べ、妻を擁護した。
「もう家もないし、子供たちもいない。残っているのは僕とリンジーだけだよ…。あの日、なぜ地下室に先に行かなかったのかと思うと悔やまれる。10分でも早く駆けつけていたら、とね。」
「ただ、もし彼女が本当に殺害を計画していたとしたら、もっと傷つくことになるだろう。でも、もう誰を信じていいかわからないんだ。まあ、今となってはそんなことは関係ないけど。」
「それに僕はモンスターと結婚したわけではない。僕は病気になった人と結婚しただけなんだ。」
裁判の日程は未定だが、リンジーは絞殺による3件の殺人罪、および危険な武器を使った暴行と傷害罪で無罪を主張している。裁判では「抗うつ剤の過剰投与による影響があったのか」「精神障害による責任能力の有無」「殺人は計画されたものだったのか」などが焦点になると考えられている。
なお、このニュースには、次のようなコメントが寄せられている。
「3人の罪のない子供たちを殺害した時点で、彼女はモンスターだよ。」
「子供たちが母親に一人ずつ傷つけられるのを想像するだけでつらく悲しい。」
「彼女は看護師で、自分が何をしていたのか分かっていたはず。計画した殺人だよ。」
「なぜ、父親は子供たちを一緒に連れて行かなかったのか。彼女が子供たちを傷つけたいと告白した時点で気づくべきだった。」
「精神疾患の治療は非常に困難なうえ、患者の症状を適切に管理するのが難しい。」
「私も産後うつに3年苦しんだ。人生で最悪の時期だった。」
「心が痛む。夫の思いやりは信じられないほど。この事件から医療関係者やほかの家族が学び、同じ悲劇を繰り返さないように祈っている。」
画像は『Boston.com 「5 takeaways from Patrick Clancy’s interview with The New Yorker」(GoFundMe)』『Fox News 「Husband of Boston nurse Lindsay Clancy, accused of killing their 3 kids, says he wasn’t married to ‘monster’」(Lindsay Marie Clancy/Facebook)(David McGlynn for Fox News Digital)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)