重いコンクリートがジュリアンさんに落下する危険があった。幸いにも近所の人から寄付があり、それで適切な機械を購入し、ジュリアンさんの救出が開始された。その間、ボランティアスタッフの女性が道路から排水溝に横たわるジュリアンさんの手を握り、彼を落ち着かせることに努めた。
消防隊が通報を受けたのは午後3時15分だったが、迅速な対応のおかげでジュリアンさんはその35分後に救出された。シノヴィル消防隊の創設者ヨハン・ボエタ氏(Johan Botha)は通報があった当初、マンホールのようなところに落下したと思い、ハーネスを使って引き上げることを考えていたそうで、「犬の散歩をしていた住民が、その排水溝でジュリアンさんを発見していなければ、おそらく彼は亡くなっていただろう」と述べている。
救出直後のジュリアンさんは、意思疎通が難しかったが、その後は点滴を受けて落ち着き、病院に搬送された。
なぜあの排水溝にいたのか、どれくらいの間そこにいたのかは依然として謎だが、「どこか別の場所から這うようにしてあの排水溝にたどり着いたのではないか」とヨハン氏は推測している。さらにヨハン氏は、地域住民のサポートにも感謝しており「私たちは人を救うために奉仕しているのであって、お金のためではなく、純粋に命を救うためにやっています。彼の命を救えたことをうれしく思います」と語った。
ジュリアンさんの母親エステルさん(Estelle)は、南アフリカのニュースメディア『TimesLIVE』の取材に応じ、「発見時は泥だらけでしたが、今は綺麗になり、落ち着いています」と息子の様子を明かしている。
画像は『The Citizen 「Miracle rescue: Missing man survives 3 days in Pretoria drain」』『TimesLIVE 「Missing man found alive in stormwater drain, sniffed out by dog」(Image: SBBV)』より
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)