羊小屋の奥に積まれた干し草の下に隠し戸があることを発見。髭を生やし、困惑した表情のオマールさんが小さな井戸のような穴の中から顔を出す姿はSNSで拡散した。オマールさんはその後、医療センターに搬送され、身体的および精神的な治療を受けている。
一方の男はというとその後、現場から逃走を図り、当局に取り押さえられ、誘拐、監禁などの容疑で逮捕された。
実はオマールさんが行方不明になってから約1か月間、オマールさんの愛犬が男の家の周辺でうろついたり、玄関のそばに座っている姿が目撃されていた。ところがある日突然、毒殺されたと思われるこの犬の死骸がオマールさんの家の前に置き去りにされていたそうで、当局は「男は犬の殺害にも関与していたのではないか」とみて、調べを進めている。
悲しいことに、9人の子を産んだオマールさんの母親は2013年、家族に「息子はきっと生きている。どうか捜索を止めないで欲しい」と最後の願いを託して亡くなったそうだ。
保護されたオマールさんは、「男の家の窓から時々、家族の姿を見ることができた。でも声を出すことができなかった。なぜなら男に呪文をかけられていたからだ」などと語っているそうで、従兄弟の一人はこう述べていた。
「オマールの健康状態は良い。ただ監禁で精神的に相当なダメージを受けていて、ショック状態にある。いや、ショックというより何かに怯えているようだ…。ずっと監禁されていたから、外に出ることに慣れていないのだろうね。」
「オマールはこの瞬間も、セラピーや精神的なケアを受けている。そんな彼に、家族がかなりの衝撃を受けているのは見るからに明らかだ。」
なお、男がオマールさんを監禁した動機については明らかにされていないが、当局は「非常に悪質な犯罪であり、厳しく裁かれるだろう」と語った。
そしてこのニュースには、「こんなに近くに犯人がいたなんて!」「残酷過ぎる運命」「悲しいニュース」「男の目的はなんだったのか。酷すぎる」「人生で最も輝ける時に、26年も監禁されていたなんて…。心が痛む」「男性には心のケアが必要だろう」「男性のこれからの幸せを祈る」といったコメントが寄せられた。
ちなみに2020年にはアメリカで、12歳の少女を1997年に誘拐し、その後19年にわたって連れまわし性的虐待を繰り返してきた男に終身刑が言い渡されていた。少女はこの男との間に9人の子をもうけたという。
画像は『New York Post 「Teen kidnapped 26 years ago rescued from neighbor’s cellar just 100 yards from Algerian home」(EnnaharTv)』『The Mirror 「Woman kidnapped by own stepdad for 20 years – and forced to have nine children」(Image: Herald Sun)、「Mum finally reunited with daughter, 19, after she was abducted 13 years ago」(Image: Clermont Police Department)』『UNILAD 「Woman boldly speaks out after surviving ‘terrifying’ abduction」(Credit: Fox 8 News)』『Daily Star 「‘FaceApp AI’ technology helps reunite man kidnapped as a baby with his family」(Pic: Asia Wire)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)