同機はバランスを崩すことなくそのまま飛行を続けていた。
イーサンさんは、「雷が直撃する瞬間なんて見たことがなく、衝撃的でした。その後、どうなってしまうのかと思いましたよ。自分の考えからすると、今回のケースでは点検しなければいけないチェック項目が多数あり、空港に戻ると思っていました。それほど深刻な問題ではないことも理解していましたが、空港に戻るのか、乗客や客室乗務員は雷に打たれたことに気付いているのかなど気になりましたね」と、当時を振り返った。
同機を運航していたカナダの航空会社「エア・カナダ(Air Canada)」によると、雷の直撃を受けた機体は約10時間のフライトを続行し、現地時間4日午後0時17分に目的地である英ロンドンのヒースロー空港に到着したという。また、一般的に飛行機は落雷に耐えられるように設計されており、今回のように落雷を受けた場合には、機体に問題がないかエンジニアたちによる点検が行われるそうだ。
ヒースロー空港での点検の結果、異常が確認されなかったため運航を再開し、当日の午後にはバンクーバー国際空港に向かって飛び立ったという。なお、機内の乗客や客室乗務員らが、機体に雷が直撃したことに気付いていたかどうかは明らかになっていない。
アメリカ国立気象局(National Weather Service)によると、民間航空機への落雷は平均して年1~2回発生しているという。「飛行機の存在自体が雷を誘引することがある」と同局は説明するが、雷が直撃したとしてもほとんどの場合において問題はなく、安全とのことだ。
しかし、機体に雷が直撃する瞬間を捉えるのは珍しく、イーサンさんはこのように話している。
「自分の知る限りにおいて、雷の予報は出ていませんでした。お気に入りの機体をかっこよく撮ろうとだけ考えていたので、タイミング良くあの場所で撮影ができて、ラッキーでしたね。」
この映像を見た人々からは、「乗客も飛行機も無事で良かった」「自分が乗っていたらと考えると恐ろしい」「これはすごい瞬間」「火花が飛んでいるのがちょっと怖い」といったコメントがあがっている。
ちなみに2021年にはアメリカで、打ったゴルフボールに雷が直撃する瞬間を捉えた映像が「ホールインワンよりすごい」と話題を呼んでいた。
画像は『Simple Flying 「Lightning Strikes Air Canada Boeing 777-300ER In Stunning Video」(Photo: Ross Howey Photo | Shutterstock)』『CBC.ca 「Lightning strikes plane after takeoff from Vancouver airport」』『Topgolf Instagram「Ball speed: 88 mph」』『Mike Collier X「This is near Cromwell, OK.」』『The Sun 「ELECTRICAL STORM Terrifying moment ‘electric’ rain falls down on horrified passersby after lightning bolt struck wires during downpour」』『New York Post 「Security guard zapped by lightning in shocking video somehow survives」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)