「『キャスリーンさんのほとんどの歯が虫歯だった』というケヴィン歯科医師の診断は正しいものでした」としているものの、「治療はゆっくりと注意深く、慎重な対応が必要です。一度の診察ですべての虫歯の穴を埋めるのはあり得ません」と、ケヴィンさんの対応は間違っていたと指摘している。
キャスリーンさんは虫歯になりやすい体質だと言い、将来的に歯を失ってしまう可能性を考えて治療計画が立てられるべきだったが、ケヴィンさんが行った治療はそれらについて「考慮されていなかった」とアヴラムさんは報告している。
さらに、麻酔薬の最大投与量は490ミリグラムであるが、ケヴィンさんがキャスリーンさんに使用した麻酔量は、約2倍の960ミリグラムだったことが分かった。アヴラムさんの報告書では、「投与された麻酔量は安全と考えられる量を著しく超えていました。5~6時間の間に投与できる麻酔の量には限りがあり、それを超えると患者に悪影響を与えるリスクがあります」と書かれていた。
キャスリーンさんの治療は5時間半もかかったそうで、彼女は不適切な治療を受けたことで、酷い痛みや苦痛に襲われたと主張した。その後、ミネソタ大学の付属歯科医院で数か月にわたる治療が必要になったと言い、キャスリーンさんは損害賠償として5万ドル(約710万円)を求めている。
ちなみに2019年にはシンガポールで、歯の治療で味覚障害になってしまった敏腕シェフが職を失い、治療を行った歯科医師が850万円以上の損害賠償を支払うことになった。
画像は『New York Post 2023年12月26日付「Woman sues dentist who allegedly performed 8 crowns, 4 root canals, 20 fillings in one visit, leaving her disfigured」(Molldrem Family Dentistry/Facebook)、2019年4月11日付「Patient claims disgraced dentist fractured her jaw: ‘I started screaming’」(Facebook)』『AsiaOne 2019年9月4日付「Chef’s taste buds affected by wisdom tooth extraction; gets $105,000 for job loss, pain after suing dentist」(PHOTO: The Straits Times file)』『Express.co.uk 2023年8月11日付「Girl ‘choked on her own blood’ and died after suffering a gushing haemorrhage at dentist」(Image: FACEBOOK)』『Amanda Turner 2022年6月22日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)