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【海外発!Breaking News】水場にはまりライオンに襲われるサイ、それを助けようとする“心優しい”ゾウ(ナミビア)<動画あり>

ライオンたちは「サイがいかに危険であるか」ということを十分承知のうえで、水場の個体を襲い始めた。

水場はかなりの深さで、底には厚い泥が堆積していたためクロサイは抜け出せなくなった。そしてそれに気づいたライオンが襲いかかった(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

ところが万事休すと思われた瞬間、救世主のようにゾウの群れが現れ、ライオンたちを追い払おうと水場に向かってきたという。

クロサイがライオンの群れに襲われるのを見て、水場に向かってやってきたゾウの群れ。ライオンはせっかくの獲物を残したまま、撤退せざるを得なかった(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

こうなるとライオンたちはその場から撤退するしかなく、ゾウたちのほとんどはライオンたちが視界から消えたことに満足したのか、そのまま歩を進めていったという。しかしそのうちの1頭だけは水場に残り、クロサイの救出にあたったのだった。

ライオンの群れを追い払った後、若いゾウが1頭残り、長い鼻や足を使って水場から動けなくなっていたクロサイを助けようとした(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

キムさんはその時のことをこのように説明した。

「あのゾウは、鼻や脚を使ってクロサイを押し出そうとしていたの。それで一時は、その個体の上に乗っているかのように見えたほどだった。そして助け出そうとして数時間後、『もうできることはない』と悟るとその場から去っていった。もちろんライオンが待機していることを知ったうえでの行動だった。」

ゾウは一時、クロサイの上に乗っているかのように見えたほどで、クロサイを助け出そうと数時間にわたり粘っていたという(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

ライオンの群れが再びクロサイを襲うまでそれほど時間はかからなかったようで、近くにいたゾウたちはその後もライオンを2、3回追い払っていたという。しかし最後は諦め、クロサイをその場に放置した。

こうしてライオンの群れはその後、水場でクロサイの体をひっくり返して溺れさせ、待ちに待った御馳走にありついた。

ゾウが去った後、ライオンたちは水場のクロサイの体をひっくり返して溺れさせ、抵抗ができなくなったところで貪り始めた(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

なお、この動画には次のようなコメントが寄せられた。

「危険なクロサイを溺れさせてから襲うなんて、ライオンは頭がいい。」
「クロサイはかわいそうだけど、これこそ自然。サークル・オブ・ライフ(生命の輪)だよ。」
「ゾウの思いやり、優しさ、粘り強さをリスペクトする。」
「ゾウたちは、ライオンが賢いことを知っていて、子ゾウを囲んでいる。本当に頭がいい動物だよ。」
「ゾウがクロサイを助けようとするなんて! なんて素晴らしい生き物なんだろう。それなのに象牙のために密猟をしようとする人間がいるなんて…。ゾウのほうが人間よりもずっと、思いやりがあるよね。」
「クロサイを助けられないと知った後の、ゾウの鳴き声がなんとも悲しい。」
「人間が作った水場だよね? なぜ絶滅の危機にあるクロサイを助けなかったの?」
「人間は介入すべきではないよ。」
「あんな場面で人間がクロサイを助けられるわけがない。これだから観光客が襲われる事故が絶えないわけだ。」

ゾウの群れは数回、ライオンたちを追い払ったが、「もうこれ以上できることはない」とクロサイを置いてその場から移動。ライオンたちは御馳走にありついた(画像は『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のスクリーンショット)

ちなみにこれらの声に対し、キムさんは「私たちだけで水場から動けないクロサイを助けることなんて無理だった。あそこには9頭のライオンと少なくとも20頭のゾウ、ほかにも2頭のハイエナがいたの。それに現場は最も近い施設から車で2時間かかり、携帯電話も使えなかった」とコメントしていた。

画像は『Latest Sightings 2024年1月9日公開 YouTube「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」』のサムネイル、『Latest Sightings 2024年1月9日付「Elephants Try Saving Stuck Rhino from Hungry Lions」、2022年7月1日付「Lions Hunt Pregnant Wildebeest and Pull the Baby Out!」、2022年7月28日付「Hyena Gets Away With Elephant’s Giant Foot」』『Parveen Kaswan, IFS 2022年6月25日付X「Mother elephant saving calf from drowning is the best thing you watch today.」』『The Hindu 2023年1月3日付「Image of reunited elephant calf’s nap with mother in T.N.’s Anamalai Tiger Reserve wins hearts」(Photo Credit: Special Arrangement)』『Frankie Adamson 2023年9月15日付Instagram「Life’s still not fair」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

インド森林局職員が2022年6月、ゾウの親子が川を渡る様子を捉えた動画を投稿。母親は溺れそうになる我が子を必死に助けていた(画像は『Parveen Kaswan, IFS 2022年6月25日付X「Mother elephant saving calf from drowning is the best thing you watch today.」』のスクリーンショット)

インドの動物保護区で2023年12月、群れとはぐれて人間の助けによって母との再会を果たした子ゾウ。数日後、母にピタリと寄り添い眠る姿が捉えられていた(画像は『The Hindu 2023年1月3日付「Image of reunited elephant calf’s nap with mother in T.N.’s Anamalai Tiger Reserve wins hearts」(Photo Credit: Special Arrangement)』のスクリーンショット)

ケニアの国立保護区で2023年9月、へその緒がついたままのカバをくわえて振り回し、水面に叩きつけるナイルワニの姿が捉えられた。「自然は美しいけど、非常に残酷だ」といった声があがっていた(画像は『Frankie Adamson 2023年9月15日付Instagram「Life’s still not fair」』のスクリーンショット)

南アフリカの自然保護区で、妊娠中のヌー(ワイルドビースト)がライオンの群れに襲われる。2018年にYouTubeに投稿された動画が、2022年に再び話題になった(画像は『Latest Sightings 2022年7月1日付「Lions Hunt Pregnant Wildebeest and Pull the Baby Out!」』のスクリーンショット)

南アフリカの動物保護区で2022年6月、ゾウの死骸に群がるライオンの隙を見て、自分の頭よりも大きな“ゾウの足”をかっさらうハイエナの姿がカメラに収められた(画像は『Latest Sightings 2022年7月28日付「Hyena Gets Away With Elephant’s Giant Foot」』のスクリーンショット)

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