南米ペルーで今年10月、錨が外れて港から海へ流れてしまった1隻の船が、2日後に浜辺へ打ち上がった。この漂流船を取り戻すために別の船が海へ出ていたが、故障によりコントロールを失い、約2か月後に同じ浜辺に打ち上がったという。約2か月という短期間で、偶然にも同じ場所に無人の船が2隻も打ち上がったという奇妙なニュースは地元で話題を呼び、多くの観光客が集まっていると、英ニュースメディア『Metro』などが伝えた。
乗組員のいない2隻の“幽霊船”は、ペルーの首都リマの北部に位置する浜辺、プラヤ・ベンタニージャに打ち上がった。最初の船は“ゲレロ(Guerrero)”というはしけ船で今年10月、リマ沖に位置するサン・ロレンソ島の港に停泊していたが、錨が切れて海に流されてしまい、行方不明という報告が上がっていた。しかし2日後、同浜辺に流れ着いているのを発見された。
そして2隻目の船は、“クアン・タム(Quan Tum)”という船名で、この船は大型船などをロープでけん引するためのタグボートだった。クアン・タムはゲレロを発見、回収するために出航したものの、技術上のトラブルが発生してコントロールができなくなった。そして奇妙なことに、クアン・タムもゲレロが流れ着いた浜辺に漂着した。
ゲレロが流れ着いてからの約2か月間、打ち上がった大きな錆びた船を一目見ようと、多くの地元民や観光客が集まった。中には、船に登って船内を探検し始めた人もいたが、安全に関する懸念から船に近づかないように警告が出された。
同船の内部に入ったというインフルエンサーのソイ・DJさん(Soy DJ)は、「登るのはとても難しいです。古びたタイヤを使ってようやく登りました。甲板には小部屋がいくつかありますが、すべて錆びついていました。何もかもが汚れている状態でしたね」と船のひどい状況を説明し、