女性コメディアン達がラッセルの女性に対する行動について警告し合っていたにもかかわらず、見て見ぬふりをしていたという。
英紙『The Sunday Times』が報じたところによると、ラッセルは『Channel 4』に在籍していたキャリア初期の頃、リサーチャーなどのスタッフに対し、撮影現場の観覧に来ていた数人の女性達にアプローチするよう要求していたそうだ。ラッセルは撮影後、これらの女性達と性的関係を持つことが目的だった。
当時のスタッフだった人物は、何も知らない女性達に声をかけることの気まずさについて、このように語っている。
「まるで、子羊を屠殺場に連れて行くようなものでした。私達は基本的に、ラッセル・ブランドが必要とする“ポン引き”のようなことをしていたのですから。」
また、当時24歳だった元スタッフのレイチェルさん(仮名)は、楽屋に行った際にラッセルから裸の姿を見せられたという。
レイチェルさんは当時を振り返り、「プロダクション会社のおかげで、彼は自分の立場を利用できる環境に身を置くことができたのです」と放送局の幹部達が黙認していたことを非難している。
なお、ドキュメンタリー番組でラッセルから受けた性加害を告白したアリスさんは、一時『Channel 4』で働いており、2013年末から2014年初頭の会議で同局の番組の司会者候補としてラッセルの名前が挙がったと主張した。
アリスさんによると、同局ではラッセルの女性に対する虐待疑惑が浮上していたため、上司達はラッセルを外す代わりに、女性スタッフ全員を解雇することを提案したという。
アリスさんは同紙に対し、「提示された解決策は、女性スタッフをクルーから外すというものでした。この業界に入るため、一生懸命に働いてきた女性達が、暴行や嫌がらせを受けるかもしれないという恐れから、特定の番組で働けなくなってしまったのです。私は不信感を抱きました」と怒りを露わにした。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)