地元の人々に助けを求めた。
そして米テキサス州のニュースメディア『KENS』のインタビューに応じたティナさんは、「チュパカブラだというコメントがありました」と笑いながら明かした。チュパカブラは、家畜や人間を襲い血液を吸うと言われ、主に中南米でよく目撃される未確認動物(UMA)だ。
ほかにも、「コヨーテと犬を掛け合わせたもの」「ディンゴとの雑種」「ハイエナみたいだ!」「コヨーテにしては、筋骨隆々で背が高い」「お腹を空かせたマウンテンライオンに見えるね、しっぽが長すぎるから犬とは思えない」などと住民らは写真をもとにあれこれ推理し、一日で100件もの意見があがったという。
また興味深いことに、地元の伝説の生き物だという声もあった。
ヒル・カントリー・ビレッジ周辺には、年老いたマウンテンライオンが徘徊すると言われているのだが、『KENS』が地元自治体の担当者に確認したところ、伝説とされる動物はこれまで誰にも撮影されたことがなく、記録にもないという回答だった。
ティナさんから連絡を受けた動物学者は、これはニューギニア島で発見された、非常に珍しい古代の系統の犬種であるニューギニア・シンギング・ドッグである可能性が高いと考えている。『KENS』が検証を依頼したサンアントニオ動物園の哺乳類ディレクター、レイチェル・マルスタッフ氏(Rachel Malstaff)は、写真から犬かコヨーテのようだと推測しており、同園の獣医師も同意して、おそらく皮膚に問題を抱えた犬であると述べた。
また地元自治体と『KENS』は、それぞれテキサス狩猟監視員協会(Texas Game Warden Association)に連絡を取り、返答を待っているところだという。
皮膚病の犬か、伝説のマウンテンライオンや絶滅寸前の野犬か―テキサス狩猟監視員協会からの早い返答が待ち望まれる。
ちなみに米フロリダ州では昨年、“大きな耳に毛のない全身灰色をした謎の動物”が街中で目撃され、その正体をめぐってネット上では様々な憶測が飛び交った。
画像は『Chron 2023年8月18日付「Chupacabra? Weird animal found in Texas neighborhood baffles residents」(Tina Kahlig)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)