海外発!Breaking News

writer : tinsight-iruy

【海外発!Breaking News】ケシ畑に棲みつき根こそぎ食べ尽くす白鳥「中毒症状で飛べなくなっている」と農家は苦悩(スロバキア)<動画あり>

ケシ畑に大きな水溜まりができた。水辺とエサになる植物という2つの組み合わせは白鳥にとってベストなコンディションであったため、ケシ畑に棲みついてしまったのではないかとバリンツさんは推測している。

大量のケシを食べた白鳥たちは、すぐに新たな場所へ移動するかと思われたが、全く移動するような気配を見せない。バリンツさんは「ケシには種を除いてすべての部分に毒性があり、中毒症状をもたらします。中毒症状が現れた白鳥は呆然とし、飛ぶことができなくなるのです。また疲れや混乱、無気力などの症状も現れ、捕食動物の恰好の的になってしまいます」と説明した。白鳥たちはケシの毒性を知らずに食べ続けているため、過剰摂取によりすでに数十羽が死んでいるそうだ。

2月に白鳥がやってきてからの約4か月間で、5ヘクタール分のケシが被害を受け、被害総額は1万ユーロ(約155万円)になった。大打撃を受けたバリンツさんは、ケシ畑を荒らす白鳥たちをどうにかしたいのだが、スロバキアにおいて白鳥は保護対象であるため、駆除どころか生態を脅かすような手段を取ることすらできなかった。

またスロバキアでは、白鳥などの保護鳥による被害は珍しいケースであり、国や保険会社が補償金を支払うような制度は整っていない。スロバキア国立自然保護局のヤンス・カラフスキスさん(Jans Kalavskis)は「次のシーズンに向けて、生産者たちは保護鳥を追い払う対策を行う許可を得るために申請する必要があります。今いる白鳥たちは、手で追い払うしかないですね」と今回の件についてコメントした。

ちなみに2021年にはイギリスで、何時間も玄関ドアをノックし続け騒音を立てる白鳥に、住民が頭を悩ませているというニュースが注目を集めていた

画像は『DW News 2023年6月15日付Twitter「Swans in Slovakia found a poppy field and munched on the opium-producing plants to their hearts’ content for months」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

ケシの花から根っこの部分まで食べてしまう白鳥たちは、過剰摂取による中毒症状に陥り、すでに数十羽が死んでいるそうだ(画像は『DW News 2023年6月15日付Twitter「Swans in Slovakia found a poppy field and munched on the opium-producing plants to their hearts’ content for months」』のスクリーンショット)

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