アメリカで幼稚園児と小学生の送迎を行うスクールバス運転手が、児童に対して座席にしっかり座るように促すため、わざと急ブレーキを踏んだことが物議を醸している。公開された映像には、急停止の衝撃で大きく体勢を崩す児童達が映っており、中には血が滲むほどのケガをした子もいた。保護者からは批判の声が殺到したが、動画がネット上に公開されると「自分の子どもを教育しない親の代わりにやっただけだ」など運転手を擁護する声があがっている。米ニュースメディア『Fox News』などが伝えた。
話題の映像は、米コロラド州ダグラス郡キャッスル・ロックにある小学校「Castle Rock Elementary School」の送迎バス車内に設置されたカメラが、3月1日の午後3時45分に捉えたものだ。バスには幼稚園児から小学6年生の児童が乗っており、運転手のブライアン・フィッツジェラルド(Brian Fitzgerald、61)がハンドルを握りながら「みんな、ちゃんと席に座らないとだめだぞ」とマイクを使ってアナウンスした。一部の児童は横向きになって通路を挟んだ反対側の席に座る友達と話しており、ブライアンはこうした子に対してしっかりと席に座ってもらうために呼びかけたようだ。
しかし無反応な児童達の様子に、ブライアンは「どれほど危険か見てみるかい?」とアナウンスすると突然、急ブレーキをかけたのだ。当時、バスは時速9マイル(時速約14.4キロ)で走行しており、急ブレーキによって児童達は座席から転落し、前の座席に強くぶつかっている。不意の出来事に「オーマイガー!」と叫ぶ子もいた。その後、ブライアンは「分かったかい? こうなるからしっかりと席に座らないといけないんだ。向きを正してちゃんと座らないと、学校に報告するぞ」と話して運転を続けた。
頭や体を強く打ち付けてしまった児童達は軽いパニック状態に陥り、