外出する機会が増えて環境が一変したという。ステイシーさんはジェイ君について、このように語っている。
「息子の外出は決して容易いことではありません。ジェイは天候次第では目の前にあるのが建物なのか、車なのか、歩道なのか、それさえ区別がつかない時もあるのです。ジェイが成長し身長が伸びるにつれて小さな事故は増えていき、歩いていて建物に突っ込んでしまうこともあったほどです。」
「またアルビノであることで不安に襲われ、自信を失くし、学校で心無い言葉をかけられることもあるようです。息子には『みんながみんな意地悪ではないよ。助けてくれる人もいるんだよ』と言い聞かせていますが、ジェイは苦しんでいるのです。」
それでもジェイ君の通学をきっかけに夫妻には視覚障がいを持つ人々を支援する地方自治体から声がかかり、のちに慈善団体「盲導犬協会(Guide Dogs)」のサポートを受けるようになった。
ステイシーさんは「盲導犬協会とジェイとの付き合いはもう6年。協会は私たちにとって家族のようなかけがえのない存在で、私たち家族全員に自信を与えてくれています」と述べたうえで、次のように続けた。
「ジェイは協会からの支援を受けて、一人で歩けるように杖の使い方を学びました。また大きな文字でプリントされた本を読んだり、生きていくのに必要なテクノロジーを学んできました。協会にはレオン=ジェイムズやアメリア=グレイスもお世話になっているのです。」
「それに私たち夫婦も様々なセッションに参加し、視覚障がいに苦しむ子供たちを持つ他の親と知り合うことができました。私や我が子を理解してくれる人と実際に話ができることは素晴らしいことです。彼らは私たちのことを偏見の目で見たりしないから。」
なおステイシーさんは時々「人々から批判的な目で見られている」と感じることがあるそうで、「私たち家族は日々、様々な壁に突きあたっています。なぜなら多くの人々は、健康の問題を抱えている人が直面している問題に対しては無知だからです」と吐露した。
しかし一方で「アルビノというのはとても珍しく、3人のアルビノの子がいる私はとても幸運だと思うのです。だって彼らは本当に特別な存在なのですから!」と笑顔を見せ、こんな思いを明かした。
「私がこうやってアルビノについて話をすることで、多くの人がアルビノについての理解を深め、支援の手を差し伸べてくれることを願っています。『外見だけで人を判断するな』とよく言うでしょう。だからもし人々が視覚障がいや他の症状について少しでも知ってくれたら、この世界はかなり違ったものになると思うのです!」
画像は『WalesOnline 2023年3月15日付「‘People make rude and nasty comments about my three albino children’」(Image: PA Real Life)』『The Sun 2023年3月16日付「MUM’S PLEA Mum begs for strangers to stop ‘rude and nasty’ remarks about her children with rare condition」(Credit: PA Real Life)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)