男は一瞬で自身の状況を理解したようで気まずそうにしながらも大人しくカウンターの方へ戻り盗もうとしたスマホ2台を店員に手渡した。その後、男は「友達にここの店に来てスマホを盗むように言われたんだ。私は普段こんなことをするような人間じゃないよ…」と店員に伝えたという。男が暴れ出したりするリスクを考えた店員は窃盗が未遂に終わったことから男を解放することに決め、ドアのロックを解除すると男はドアを開けて去って行った。
呆気なく窃盗未遂に終わった男の映像は話題を呼びネット上で広く拡散されており、映像を見た人々からは「最高に面白い泥棒だね」「この男はこの日のことを生涯忘れないだろうね」「見ているこっちまで恥ずかしくなってくるね」など笑いの声が届いた。
同店のオーナーであるアフザル・アダムさん(Afzal Adam、52)は2台のスマホの価格は合計で約1700ポンド(約28万円)になると明かしており、店にとって大きな被害となりかねなかった男の行動に怒り心頭かと思われたが逆にサポートを申し出た。アフザルさんは「今は多くの人にとって困難な時代です。もしあなたが食べる物もなく困っているのなら、何か手伝えることがあるかもしれないのでまた店に来てください」とコメントしている。
イスラム教信者のアスラムさんは、「イスラム教では怒りを見せたり怒りによって相手を抑圧するようなことは教わらず、他人に対して慈悲深くあれと教わります。動画を見た警察が連絡してくるかもしれませんが、事件として告発する気はありません」と寛大な心を示した。
ちなみに今年10月にはアメリカにある高級ブランド店を襲った17歳少年が、犯行後にガラスに激突して気絶する瞬間を捉えた動画が大きな話題を呼んでいた。
'The times are difficult for many of us … so if you are struggling to put food on the table, please come visit us in store to see how we can help'
UK Muslim shop owner offers help to would-be thief after botched attempt to steal mobile phones https://t.co/qwM1P5xBKv pic.twitter.com/XFv2q4LVtl
— ANADOLU AGENCY (@anadoluagency) December 6, 2022
画像は『The Sun 2022年12月6日付「ESCAPE’S CUT OFF Moment bungling thief tries to flee shop with stolen phones ― but can’t open the DOOR」(Credit: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)