このように述べた。
「私たちは取引が終わる直前まで、これは作り話か冗談、もしくは詐欺であって欲しいと願っていましたが、ナルギーザは全く赤の他人に長男を引き渡し、お金を受け取ったのです。」
「そしてその理由について『長男の実の父親は、育児に関わることも息子に会ったこともなかった。今の夫は同じ言語を話さない長男が嫌いで、殴ったり怒りの矛先をぶつけたりしていた。借金があり、夫と話し合った結果、長男を売ることで返済しようと決めた』と明かしたのです。」
ちなみにナルギーザは現在の夫との間に1男1女をもうけており、家族は2DKのアパートに住んでいた。また現在は自宅を建築中で、一家の毎月の収入は約26万円(12万ロシア・ルーブル)だったという。
ナルギーザの夫は「妻が長男を売ろうとしていたことを知らなかった」と話しており、一家には安定した収入もあることから警察は動機についてさらなる調べを進めている。ただナルギーザの有罪が確定すれば最長で10年の懲役が科せられるそうで、長男は発達の遅れが見られるため、現在はリハビリセンターでケアを受けているそうだ。
なおアルテルナティーバのスタッフ、オレグ・メルニコフさん(Oleg Melnikov)は過去のインタビューで、次のように述べていた。
「ロシアでは近年、女性が子供を売るケースが増加しています。女性は経済的な問題をその理由に挙げていますが、モラルの低下も一因だと思われます。」
「一度売られた子供たちが公的な身分証を与えられることはまずありません。それどころか小児性愛者の餌食となったり、物乞いで暮らすようになったり、性的搾取や臓器売買などの被害者にもなり得るのです。」
画像は『The Daily Star 2022年8月11日付「Mum-of-three caught trying to sell her kids to total strangers for £4k ‘to pay off debt’」(Image: Alternativa movement)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)